I. この積分はガウス積分として知られており、確率論で正規分布の積分が1になることを示しています。この問題では証明は省略します。
II.
(1) 与えられた変換 x=rsinθcosϕ, y=rsinθsinϕ, z=rcosθ を元の積分に代入します。 x2+y2+z2=(rsinθcosϕ)2+(rsinθsinϕ)2+(rcosθ)2=r2sin2θcos2ϕ+r2sin2θsin2ϕ+r2cos2θ=r2sin2θ(cos2ϕ+sin2ϕ)+r2cos2θ=r2sin2θ+r2cos2θ=r2(sin2θ+cos2θ)=r2. したがって、1+(x2+y2+z2)3/2=1+(r2)3/2=1+r3. よって、F(r,θ,ϕ)=1+r31. (2) 三重積分を計算します。
∭D′F(r,θ,ϕ)r2sinθdrdθdϕ=∫02π∫0π∫021+r31r2sinθdrdθdϕ=∫02πdϕ∫0πsinθdθ∫021+r3r2dr. ∫02πdϕ=2π. ∫0πsinθdθ=[−cosθ]0π=−cosπ−(−cos0)=−(−1)−(−1)=1+1=2. ∫021+r3r2dr において、u=1+r3 とおくと、du=3r2dr より、r2dr=31du. 積分範囲は、r=0 のとき u=1, r=2 のとき u=1+23=9. ∫021+r3r2dr=∫19u131du=31[lnu]19=31(ln9−ln1)=31ln9=31ln32=32ln3. したがって、∭D′F(r,θ,ϕ)r2sinθdrdθdϕ=2π⋅2⋅32ln3=38πln3.