1から9までの数字が書かれた9個の玉が入った袋から、いくつか玉を取り出す確率に関する問題です。 (1) 2個の玉を取り出したとき、最大値が7である確率を求めます。 (2) 3個の玉を取り出したとき、最大値が7以下である確率を求めます。 (3) 3個の玉を取り出したとき、最大値が5以上7以下である確率を求めます。 (4) k個の玉を取り出したとき、最大値が7である確率を $p_k$ とするとき、$p_k$ が最大となる k の値を求めます。

確率論・統計学確率組み合わせ最大値期待値
2025/7/2

1. 問題の内容

1から9までの数字が書かれた9個の玉が入った袋から、いくつか玉を取り出す確率に関する問題です。
(1) 2個の玉を取り出したとき、最大値が7である確率を求めます。
(2) 3個の玉を取り出したとき、最大値が7以下である確率を求めます。
(3) 3個の玉を取り出したとき、最大値が5以上7以下である確率を求めます。
(4) k個の玉を取り出したとき、最大値が7である確率を pkp_k とするとき、pkp_k が最大となる k の値を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 最大値が7である確率
全事象は、9個から2個を取り出す組み合わせなので、9C2=9×82×1=36_9C_2 = \frac{9 \times 8}{2 \times 1} = 36 通り。
最大値が7となるのは、7を必ず含み、もう1つは1から6までの数字である必要があります。
したがって、6C1=6_6C_1 = 6 通り。
確率は 636=16\frac{6}{36} = \frac{1}{6}
(2) 最大値が7以下である確率
全事象は、9個から3個を取り出す組み合わせなので、9C3=9×8×73×2×1=84_9C_3 = \frac{9 \times 8 \times 7}{3 \times 2 \times 1} = 84 通り。
最大値が7以下ということは、1から7までの数字から3個選ぶ組み合わせなので、7C3=7×6×53×2×1=35_7C_3 = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35 通り。
確率は 3584=512\frac{35}{84} = \frac{5}{12}
(3) 最大値が5以上7以下である確率
全事象は、9個から3個を取り出す組み合わせなので、9C3=84_9C_3 = 84 通り。
最大値が5以上7以下であるということは、取り出した3個の玉の数字が全て5以上7以下であればよい。すなわち、5,6,7のいずれかから3個選ぶことになる。この場合の組み合わせは、3C3=1_3C_3=1通り。
あるいは、最大値が4以下の場合を除いて、最大値が7以下である場合の数を計算する。つまり1から7までの数字から3個を選ぶ組み合わせから、1から4までの数字から3個を選ぶ組み合わせを除けば良い。
7C34C3=354=31_7C_3 - _4C_3 = 35 - 4 = 31 通り。
最大値が5,6,7のいずれかである場合を考える。
5が少なくとも1つ含まれ、最大値が5である場合。
5が少なくとも1つ含まれ、最大値が6である場合。
5,6,7が少なくとも1つずつ含まれ、最大値が7である場合。
これらの条件を満たす組み合わせの数は 7C34C3_7C_3 - _4C_3 で計算できる。
取り出した3個の玉の数字が全て5以上7以下であればよいので、5,6,75,6,7のいずれかから3個選ぶことになる。この場合の組み合わせは 3C3=1_3C_3=1通り。
あるいは、取り出した3個の玉の数字のうち少なくとも1つが5以上で、かつ最大値が7以下である場合を考える。取り出した3個の玉の数字が全て4以下である場合を除けば良い。つまり 7C34C3_7C_3 - _4C_3通り。
よって、確率は 35484=3184\frac{35 - 4}{84} = \frac{31}{84}
(4) pkp_k が最大となる k の値
pkp_k はk個の玉を取り出した時に最大値が7である確率です。
pk=6Ck19Ck=6!/(k1)!(7k)!9!/k!(9k)!=6!k!(9k)!(k1)!(7k)!9!=k(9k)!(7k)!(9×8×7)p_k = \frac{_{6}C_{k-1}}{_{9}C_{k}} = \frac{6!/(k-1)!(7-k)!}{9!/k!(9-k)!} = \frac{6!k!(9-k)!}{(k-1)!(7-k)!9!} = \frac{k(9-k)!}{(7-k)!(9\times 8 \times 7)}
pk+1=(k+1)(8k)!(6k)!9!p_{k+1} = \frac{(k+1)(8-k)!}{(6-k)!9!}
pk+1/pk=(k+1)(8k)!(7k)!k(6k)!(9k)!=(k+1)(8k)k(7k)p_{k+1}/p_k = \frac{(k+1)(8-k)!(7-k)!}{k(6-k)!(9-k)!} = \frac{(k+1)(8-k)}{k(7-k)}
(k+1)(8k)k(7k)>1\frac{(k+1)(8-k)}{k(7-k)} > 1 となるkの範囲を求める。
(k+1)(8k)>k(7k)(k+1)(8-k) > k(7-k)
8kk2+8k>7kk28k - k^2 + 8 - k > 7k - k^2
7k+8k>7k7k + 8 - k > 7k
6k+8>7k6k + 8 > 7k
8>k8 > k
k<8k < 8
pk+1/pk<1p_{k+1}/p_k < 1 となるkの範囲は k>8k>8
p1<p2<p3<...<p8>p9p_1 < p_2 < p_3 < ... < p_8 > p_9
したがって、pkp_kが最大となるのはk=8の時です。

3. 最終的な答え

(1) 16\frac{1}{6}
(2) 512\frac{5}{12}
(3) 3184\frac{31}{84}
(4) 8

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