3次関数 $y = x^3 - 2ax + a^2$ ($0 \le x \le 1$)のグラフが、実数 $a$ が $0 \le a \le 1$ の範囲を動くときに通過する領域 $A$ を図示し、その面積 $S$ を求める問題です。

1. 問題の内容

3次関数 $y = x^3 - 2ax + a^2$ ($0 \le x \le 1$)のグラフが、実数 $a$ が $0 \le a \le 1$ の範囲を動くときに通過する領域 $A$ を図示し、その面積 $S$ を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、$a$ について整理します。

$y = x^3 - 2ax + a^2$ を変形すると

$a^2 - 2xa + (x^3 - y) = 0$

この $a$ に関する2次方程式が $0 \le a \le 1$ の範囲に少なくとも1つの実数解を持つ条件を考えます。

$f(a) = a^2 - 2xa + (x^3 - y)$ とおきます。

条件1: $f(a) = 0$ が実数解を持つ。

判別式を $D$ とすると、

$D/4 = x^2 - (x^3 - y) = x^2 - x^3 + y \ge 0$

したがって、$y \ge x^3 - x^2$

条件2: $f(0) f(1) \le 0$

$f(0) = x^3 - y$

$f(1) = 1 - 2x + x^3 - y$

$(x^3 - y)(1 - 2x + x^3 - y) \le 0$

条件3: $0 < x < 1$ のとき、$0 \le x \le 1$に解を持つには軸が$0 \le x \le 1$に入っていればよいので。

$f(a)$ の軸は $a = x$。$0 \le x \le 1$ は常に成立する。

したがって、$f(x) \le 0$ であれば良い。

$f(x) = x^2 - 2x^2 + x^3 - y = x^3 - x^2 - y \le 0$

$y \ge x^3 - x^2$

$0 \le a \le 1$ という条件から、$a$ の存在範囲を考えるために、$f(0)$と$f(1)$に着目します。

$f(0) = x^3 - y$

$f(1) = 1 - 2x + x^3 - y$

$f(0) \le 0$ かつ $f(1) \le 0$ ならば、$y \ge x^3$ かつ $y \ge 1 - 2x + x^3$

$f(0) \ge 0$ かつ $f(1) \ge 0$ ならば、$y \le x^3$ かつ $y \le 1 - 2x + x^3$

$f(0) \le 0$ かつ $f(1) \ge 0$ ならば、$x^3 \le y \le 1 - 2x + x^3$

$f(0) \ge 0$ かつ $f(1) \le 0$ ならば、$1 - 2x + x^3 \le y \le x^3$

領域Aは $x^3 - x^2 \le y \le x^2$

$y=x^3-x^2$

$y = x^2-(x-1)^2 = -x^2$

求める面積Sは、$y = - x^2 +1$

$x^3 -x^2 + x = a$

$x^3 -x^2 = 0$

領域Aは、不等式 $y \ge x^3 - x^2$ と $y \le (x-1)^2 + x^2 -2x+1$ で表される領域なので、$x \in [0,1]$ において、面積 $S$ は、

$S = \int_{0}^{1} \{ - x^2 + x^2 - (x^3 -x^2) \} dx = \int_{0}^{1} (-x^3 + x^2 + 2x -1) dx$

$f(a) = a^2-2ax+(x^3-y)=0$ の判別式を$D$とすると、$D/4 = x^2-x^3+y \ge 0$より$y \ge x^3-x^2$。

$f(0)f(1)=(x^3-y)(x^3-2x+1-y) \le 0$

3. 最終的な答え

面積 $S = 1/3$