方程式 $xe^x = a$ の実数解がただ1個であるときの定数 $a$ の範囲を求める問題です。

解析学微分関数のグラフ極値方程式の解
2025/7/9

1. 問題の内容

方程式 xex=axe^x = a の実数解がただ1個であるときの定数 aa の範囲を求める問題です。

2. 解き方の手順

与えられた方程式 xex=axe^x = a の実数解の個数を考えます。
関数 f(x)=xexf(x) = xe^x を定義し、y=f(x)y = f(x) のグラフを描き、y=ay = a との交点の個数を調べることで実数解の個数を調べることができます。
まず、f(x)f(x) の導関数 f(x)f'(x) を求めます。
積の微分公式より、
f(x)=(x)ex+x(ex)=ex+xex=(x+1)exf'(x) = (x)'e^x + x(e^x)' = e^x + xe^x = (x+1)e^x
f(x)=0f'(x) = 0 となる xx の値を求めます。
(x+1)ex=0(x+1)e^x = 0
ex>0e^x > 0 より、x+1=0x+1 = 0 なので、x=1x = -1
x=1x = -1 の前後で f(x)f'(x) の符号を調べます。
x<1x < -1 のとき、x+1<0x+1 < 0 なので、f(x)<0f'(x) < 0
x>1x > -1 のとき、x+1>0x+1 > 0 なので、f(x)>0f'(x) > 0
よって、f(x)f(x)x=1x = -1 で極小値をとり、その値は
f(1)=(1)e1=1ef(-1) = (-1)e^{-1} = -\frac{1}{e}
また、xx \to \infty のとき、f(x)=xexf(x) = xe^x \to \infty
xx \to -\infty のとき、f(x)=xex0f(x) = xe^x \to 0
したがって、y=f(x)y = f(x) のグラフは、x=1x = -1 で極小値 1e-\frac{1}{e} をとり、xx \to \infty\infty に発散し、xx \to -\infty00 に近づくグラフとなります。
方程式 xex=axe^x = a の実数解がただ1個であるとき、y=f(x)y = f(x) のグラフと y=ay = a のグラフが1点で交わります。
これは、a=1ea = -\frac{1}{e} または a>0a > 0 のときに起こります。

3. 最終的な答え

a=1e,a>0a = -\frac{1}{e}, a > 0

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