$|a|=2$, $|b|=3$, $a \cdot b = -5$ のとき、以下の問いに答える。 (1) $|a + tb|$ の最小値と、そのときの $t$ の値を求めよ。 (2) (1)で求めた $t$ の値 $t_1$ に対して、$a + t_1 b$ と $b$ が垂直であることを確かめよ。

代数学ベクトル内積絶対値最小値二次関数平方完成
2025/7/2

1. 問題の内容

a=2|a|=2, b=3|b|=3, ab=5a \cdot b = -5 のとき、以下の問いに答える。
(1) a+tb|a + tb| の最小値と、そのときの tt の値を求めよ。
(2) (1)で求めた tt の値 t1t_1 に対して、a+t1ba + t_1 bbb が垂直であることを確かめよ。

2. 解き方の手順

(1)
a+tb2|a + tb|^2 を計算する。
a+tb2=(a+tb)(a+tb)=aa+2t(ab)+t2(bb)=a2+2t(ab)+t2b2|a + tb|^2 = (a + tb) \cdot (a + tb) = a \cdot a + 2t (a \cdot b) + t^2 (b \cdot b) = |a|^2 + 2t (a \cdot b) + t^2 |b|^2
与えられた値を代入すると、
a+tb2=22+2t(5)+t2(32)=410t+9t2=9t210t+4|a + tb|^2 = 2^2 + 2t(-5) + t^2(3^2) = 4 - 10t + 9t^2 = 9t^2 - 10t + 4
この2次関数を平方完成する。
9t210t+4=9(t2109t)+4=9(t2109t+(59)2)9(59)2+4=9(t59)2259+369=9(t59)2+1199t^2 - 10t + 4 = 9(t^2 - \frac{10}{9}t) + 4 = 9(t^2 - \frac{10}{9}t + (\frac{5}{9})^2) - 9(\frac{5}{9})^2 + 4 = 9(t - \frac{5}{9})^2 - \frac{25}{9} + \frac{36}{9} = 9(t - \frac{5}{9})^2 + \frac{11}{9}
a+tb2|a + tb|^2 の最小値は 119\frac{11}{9} であり、そのときの tt の値は 59\frac{5}{9} である。
したがって、a+tb|a + tb| の最小値は 119=113\sqrt{\frac{11}{9}} = \frac{\sqrt{11}}{3} である。
(2)
t1=59t_1 = \frac{5}{9} のとき、a+t1ba + t_1 bbb が垂直であることを示す。
a+t1b=a+59ba + t_1 b = a + \frac{5}{9} bbb の内積を計算する。
(a+59b)b=ab+59(bb)=ab+59b2=5+59(32)=5+59(9)=5+5=0(a + \frac{5}{9} b) \cdot b = a \cdot b + \frac{5}{9} (b \cdot b) = a \cdot b + \frac{5}{9} |b|^2 = -5 + \frac{5}{9} (3^2) = -5 + \frac{5}{9} (9) = -5 + 5 = 0
内積が0なので、a+t1ba + t_1 bbb は垂直である。

3. 最終的な答え

(1) a+tb|a + tb| の最小値は 113\frac{\sqrt{11}}{3} であり、そのときの tt の値は 59\frac{5}{9} である。
(2) a+t1ba + t_1 bbb は垂直である。

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