9人の生徒がおり、内訳は美術部、書道部、合唱部がそれぞれ3人ずつである。この9人を2人、3人、4人の3つのグループに分ける。 (1) 美術部の3人だけで3人のグループを作る。残りの6人から2人を選ぶ方法は何通りあるか。 (2) グループ分けの総数は何通りか。また、各グループに美術部の部員が1人ずつ入るような分け方は何通りか。 (3) 2人のグループに1つの部の部員だけが入るような分け方は何通りあるか。また、どのグループにも2つ以上の部の部員が入るような分け方は何通りあるか。

確率論・統計学組み合わせ場合の数多項係数グループ分け
2025/7/2

1. 問題の内容

9人の生徒がおり、内訳は美術部、書道部、合唱部がそれぞれ3人ずつである。この9人を2人、3人、4人の3つのグループに分ける。
(1) 美術部の3人だけで3人のグループを作る。残りの6人から2人を選ぶ方法は何通りあるか。
(2) グループ分けの総数は何通りか。また、各グループに美術部の部員が1人ずつ入るような分け方は何通りか。
(3) 2人のグループに1つの部の部員だけが入るような分け方は何通りあるか。また、どのグループにも2つ以上の部の部員が入るような分け方は何通りあるか。

2. 解き方の手順

(1)
まず、美術部の3人だけで3人のグループを作る方法は1通りである。
次に、残りの6人から2人を選ぶ組み合わせの数は、組み合わせの公式 nCr=n!r!(nr)!_nC_r = \frac{n!}{r!(n-r)!} を用いて計算できる。この場合、n=6n=6r=2r=2なので、
6C2=6!2!4!=6×52×1=15_{6}C_{2} = \frac{6!}{2!4!} = \frac{6 \times 5}{2 \times 1} = 15 通りである。
(2)
9人を2人、3人、4人のグループに分ける総数は、多項係数を用いて計算できる。
9!2!3!4!=9×8×7×6×52×6=9×4×7×5=1260\frac{9!}{2!3!4!} = \frac{9 \times 8 \times 7 \times 6 \times 5}{2 \times 6} = 9 \times 4 \times 7 \times 5 = 1260 通りである。
各グループに美術部の部員が1人ずつ入る場合を考える。
まず、美術部の3人から、2人のグループ、3人のグループ、4人のグループに1人ずつ割り当てる。これは3! = 3 x 2 x 1 = 6 通りの方法がある。
次に、残りの6人(書道部3人、合唱部3人)を各グループに割り当てる。
- 2人のグループには、美術部員が1人いるので、残りの1人を6人から選ぶ。6C1=6_{6}C_{1} = 6通り。
- 3人のグループには、美術部員が1人いるので、残りの2人を5人から選ぶ。5C2=5×42=10_{5}C_{2} = \frac{5 \times 4}{2} = 10通り。
- 4人のグループには、美術部員が1人いるので、残りの3人を3人から選ぶ。3C3=1_{3}C_{3} = 1通り。
したがって、各グループに美術部の部員が1人ずつ入る分け方は、 6×6×10×1=3606 \times 6 \times 10 \times 1 = 360 通りである。
(3)
まず、2人のグループに1つの部の部員だけが入るような分け方を考える。
2人のグループを美術部のみで構成することはできない。
書道部のみで構成される場合は3C2=3_{3}C_{2} = 3通り。
合唱部のみで構成される場合は3C2=3_{3}C_{2} = 3通り。
したがって、2人のグループに1つの部の部員だけが入る方法は、3 + 3 = 6通り。
残りの7人を3人と4人に分ける方法は、7C3=7×6×53×2×1=35_{7}C_{3} = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35通り。
よって、 6×35=2106 \times 35 = 210通り。
次に、どのグループにも2つ以上の部の部員が入る分け方を考える。
全体の場合の数1260通りから、少なくとも1つのグループが1つの部だけで構成されている場合を引けばよい。
2人のグループに1つの部員だけが入る場合が210通り。
3人のグループに1つの部の部員だけが入る場合: 美術部3人、書道部3人、合唱部3人のいずれか。
美術部だけで構成される場合は条件よりありえない。書道部だけで構成される場合は1通り。合唱部だけで構成される場合は1通り。よって計2通り。
残りの6人を2人と4人に分ける方法は、6C2=15_{6}C_{2} = 15通り。 よって2×15=302 \times 15=30通り。
4人のグループに1つの部員だけが入る場合、ありえない。
1260-(210+30) = 1020通り

3. 最終的な答え

(1) 15通り
(2) 1260通り、360通り
(3) 210通り、1020通り

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