右のような格子状の街路で、点Pから点Qまで行く最短経路の数を求める問題です。以下の4つの場合について、経路の数を計算します。 (1) 総数 (2) 点Rを通る経路 (3) 点Rと点Sをともに通る経路 (4) ×印の箇所を通らない経路

離散数学組み合わせ最短経路格子状の街路
2025/7/2

1. 問題の内容

右のような格子状の街路で、点Pから点Qまで行く最短経路の数を求める問題です。以下の4つの場合について、経路の数を計算します。
(1) 総数
(2) 点Rを通る経路
(3) 点Rと点Sをともに通る経路
(4) ×印の箇所を通らない経路

2. 解き方の手順

(1) 総数
PからQまでの最短経路は、右に5回、上に4回移動する必要があります。したがって、合計9回の移動のうち、右への移動を5回選ぶ組み合わせの数が、最短経路の総数となります。これは組み合わせで計算できます。
{}_{9}C_5 = \frac{9!}{5!4!} = \frac{9 \times 8 \times 7 \times 6}{4 \times 3 \times 2 \times 1} = 126
(2) Rを通る経路
PからRまでの最短経路の数と、RからQまでの最短経路の数をそれぞれ計算し、それらを掛け合わせます。PからRまでは、右に2回、上に2回移動します。RからQまでは、右に3回、上に2回移動します。
P \to R: {}_{4}C_2 = \frac{4!}{2!2!} = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6
R \to Q: {}_{5}C_3 = \frac{5!}{3!2!} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10
P \to R \to Q: 6 \times 10 = 60
(3) R, Sをともに通る経路
PからRまでの最短経路の数、RからSまでの最短経路の数、SからQまでの最短経路の数をそれぞれ計算し、それらを掛け合わせます。PからRまでは、(2)より6通りです。RからSまでは、右に1回、上に1回移動するので、2通りです。SからQまでは、右に2回、上に1回移動します。
S \to Q: {}_{3}C_2 = \frac{3!}{2!1!} = 3
P \to R \to S \to Q: 6 \times 2 \times 3 = 36
(4) ×印の箇所を通らない経路
まず、×印の箇所を通る経路の数を求めます。
Pから×印の箇所までは、右に3回、上に2回移動します。×印の箇所からQまでは、右に2回、上に2回移動します。
P \to X: {}_{5}C_3 = \frac{5!}{3!2!} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10
X \to Q: {}_{4}C_2 = \frac{4!}{2!2!} = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6
P \to X \to Q: 10 \times 6 = 60
総数から×印の箇所を通る経路の数を引きます。
126 - 60 = 66

3. 最終的な答え

(1) 126通り
(2) 60通り
(3) 36通り
(4) 66通り

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