実数 $a, b$ を定数とする3次関数 $P(x) = x^3 + x^2 + ax + b$ が、$P(2) = 0$ を満たすとき、以下の問いに答える問題です。 (1) $b$ を $a$ を用いて表し、$P(x)$ を因数分解する。 (2) 3次方程式 $P(x) = 0$ の異なる実数解がちょうど2個であるとき、$a$ の値を求め、そのときの3次方程式 $P(x) = 0$ の解をすべて求める。

代数学3次関数因数分解3次方程式解の公式判別式
2025/7/2

1. 問題の内容

実数 a,ba, b を定数とする3次関数 P(x)=x3+x2+ax+bP(x) = x^3 + x^2 + ax + b が、P(2)=0P(2) = 0 を満たすとき、以下の問いに答える問題です。
(1) bbaa を用いて表し、P(x)P(x) を因数分解する。
(2) 3次方程式 P(x)=0P(x) = 0 の異なる実数解がちょうど2個であるとき、aa の値を求め、そのときの3次方程式 P(x)=0P(x) = 0 の解をすべて求める。

2. 解き方の手順

(1)
まず、P(2)=0P(2) = 0 を用いて bbaa で表します。
P(2)=23+22+2a+b=8+4+2a+b=12+2a+b=0P(2) = 2^3 + 2^2 + 2a + b = 8 + 4 + 2a + b = 12 + 2a + b = 0
したがって、
b=2a12b = -2a - 12
P(x)P(x) に代入して
P(x)=x3+x2+ax2a12P(x) = x^3 + x^2 + ax - 2a - 12
P(2)=0P(2) = 0 なので、P(x)P(x)(x2)(x-2) を因数に持ちます。
そこで、P(x)P(x)(x2)(x-2) で割ります。
P(x)=(x2)(x2+3x+a+6)P(x) = (x-2)(x^2 + 3x + a + 6)
(2)
P(x)=0P(x) = 0 が異なる実数解をちょうど2個持つ条件を考えます。
P(x)=(x2)(x2+3x+a+6)=0P(x) = (x-2)(x^2 + 3x + a + 6) = 0
よって、x=2x = 2 または x2+3x+a+6=0x^2 + 3x + a + 6 = 0
x2+3x+a+6=0x^2 + 3x + a + 6 = 0
(i) x=2x = 2 を解に持つ場合:
22+3(2)+a+6=4+6+a+6=16+a=02^2 + 3(2) + a + 6 = 4 + 6 + a + 6 = 16 + a = 0
a=16a = -16
このとき、x2+3x10=0x^2 + 3x - 10 = 0
(x+5)(x2)=0(x + 5)(x - 2) = 0
x=2,5x = 2, -5
異なる実数解は x=2,5x = 2, -5 の2個。
(ii) x2+3x+a+6=0x^2 + 3x + a + 6 = 0 が重解を持つ場合:
判別式 D=324(a+6)=94a24=4a15=0D = 3^2 - 4(a + 6) = 9 - 4a - 24 = -4a - 15 = 0
a=154a = -\frac{15}{4}
このとき、x2+3x+94=0x^2 + 3x + \frac{9}{4} = 0
(x+32)2=0(x + \frac{3}{2})^2 = 0
x=32x = -\frac{3}{2}
異なる実数解は x=2,32x = 2, -\frac{3}{2} の2個。

3. 最終的な答え

(1) b=2a12b = -2a - 12
P(x)=(x2)(x2+3x+a+6)P(x) = (x-2)(x^2 + 3x + a + 6)
(2)
(i) a=16a = -16 のとき、解は x=2,5x = 2, -5
(ii) a=154a = -\frac{15}{4} のとき、解は x=2,32x = 2, -\frac{3}{2}

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