2次不等式 $x^2 + mx + m < 0$ が実数の解をもたないときの定数 $m$ の値の範囲と、2次不等式 $x^2 + mx + m < 0$ の解が区間 $0 \leq x \leq 1$ を含むような定数 $m$ の値の範囲を求める。

代数学二次不等式判別式二次関数解の範囲
2025/7/2

1. 問題の内容

2次不等式 x2+mx+m<0x^2 + mx + m < 0 が実数の解をもたないときの定数 mm の値の範囲と、2次不等式 x2+mx+m<0x^2 + mx + m < 0 の解が区間 0x10 \leq x \leq 1 を含むような定数 mm の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) x2+mx+m<0x^2 + mx + m < 0 が実数解を持たない場合
x2+mx+m=0x^2 + mx + m = 0 の判別式を DD とすると、D<0D < 0 であれば良い。
D=m24m<0D = m^2 - 4m < 0
m(m4)<0m(m - 4) < 0
したがって、0<m<40 < m < 4
(2) x2+mx+m<0x^2 + mx + m < 0 の解が 0x10 \leq x \leq 1 を含む場合
f(x)=x2+mx+mf(x) = x^2 + mx + m とおく。f(x)<0f(x) < 0 となる区間が 0x10 \leq x \leq 1 を含む必要があるので、以下の条件を考える。
i) f(x)=0f(x)=0 が異なる2つの実数解を持ち、そのうち少なくとも1つが区間 (0,1)(0,1) に含まれる。
ii) f(0)<0f(0) < 0 または f(1)<0f(1) < 0であれば、0x10 \leq x \leq 1 に解が存在する。
f(0)=02+m(0)+m=mf(0) = 0^2 + m(0) + m = m
f(1)=12+m(1)+m=1+2mf(1) = 1^2 + m(1) + m = 1 + 2m
f(0)<0f(0) < 0 のとき、m<0m < 0
f(1)<0f(1) < 0 のとき、1+2m<01 + 2m < 0 より m<12m < -\frac{1}{2}
次に判別式 D=m24m>0D = m^2 - 4m > 0 が必要になる。
m(m4)>0m(m - 4) > 0
m<0m < 0 または m>4m > 4
f(0)<0f(0) < 0 かつ f(1)>0f(1) > 0 のとき、m<0m < 0 かつ 1+2m>01+2m > 0 より 12<m<0-\frac{1}{2} < m < 0
f(0)>0f(0) > 0 かつ f(1)<0f(1) < 0 のとき、m>0m > 0 かつ 1+2m<01+2m < 0 となる mm は存在しない。
f(0)<0f(0) < 0 かつ f(1)<0f(1) < 0 のとき、m<0m < 0 かつ 1+2m<01+2m < 0 より m<12m < -\frac{1}{2}
したがって、m<12m < -\frac{1}{2} または 12<m<0-\frac{1}{2} < m < 0 つまり、m<0m<0
まとめると、判別式 D>0D > 0 より、m<0m < 0 または m>4m > 4 が必要で、m<0m < 0 のとき、0x10 \leq x \leq 1 に解が存在する。
(1)と(2)を合わせた条件を考えると、
(1)より、0<m<40 < m < 4
(2)より、m<0m < 0 または m>4m > 4
しかし、問題文は「または」ではなく、「また」でつながれているため、両方の条件を満たす必要がある。
f(0)<0f(0)<0 または f(1)<0f(1)<0 で、x2+mx+m<0x^2 + mx + m < 0 の解が 0x10 \le x \le 1 を含む条件を考える。

3. 最終的な答え

0<m<40 < m < 4 のとき、x2+mx+m<0x^2 + mx + m < 0 は実数解を持たない。
m<0m < 0 のとき、x2+mx+m<0x^2 + mx + m < 0 の解は 0x10 \leq x \leq 1 を含む。
したがって、求める mm の値の範囲は
(1) 0<m<40 < m < 4
(2) m<0m < 0