実数 $a, b$ ($0 \le a < \frac{\pi}{4}, 0 \le b < \frac{\pi}{4}$) に対して、次の不等式が成り立つことを示す問題です。 $\sqrt{\tan a \cdot \tan b} \le \tan \left(\frac{a+b}{2}\right) \le \frac{1}{2} (\tan a + \tan b)$
2025/7/3
1. 問題の内容
実数 () に対して、次の不等式が成り立つことを示す問題です。
2. 解き方の手順
不等式を2つに分けて証明します。
(1) の証明
とおくと、 です。
示すべき式は となります。
ここで、関数 は、 で上に凸な関数です。
したがって、イェンセンの不等式より、
ここで、 は、 で単調増加関数なので、
相加平均・相乗平均の関係より 。
したがって、
の時、かつなので、等号が成立。
が凸関数であることより、
が成り立つ
(2) の証明
とおく。区間 において、 は下に凸な関数である。よって、イェンセンの不等式より、
よって、 が成り立つ。