次の極限値を求めます。 $\lim_{x \to 0} \frac{\tan^{-1}x}{x}$

1. 問題の内容

次の極限値を求めます。

$\lim_{x \to 0} \frac{\tan^{-1}x}{x}$

2. 解き方の手順

この極限は不定形 $\frac{0}{0}$ の形であるため、ロピタルの定理を使用することができます。ロピタルの定理は、関数 $f(x)$ と $g(x)$ が微分可能で、$\lim_{x \to a} f(x) = 0$ かつ $\lim_{x \to a} g(x) = 0$ (または $\lim_{x \to a} f(x) = \pm \infty$ かつ $\lim_{x \to a} g(x) = \pm \infty$) であり、かつ $\lim_{x \to a} \frac{f'(x)}{g'(x)}$ が存在する場合、

$\lim_{x \to a} \frac{f(x)}{g(x)} = \lim_{x \to a} \frac{f'(x)}{g'(x)}$

が成り立つというものです。

この問題では、$f(x) = \tan^{-1}x$、$g(x) = x$ とすると、

$\lim_{x \to 0} \tan^{-1}x = 0$、$\lim_{x \to 0} x = 0$ であるので、ロピタルの定理が適用できます。

$f'(x) = \frac{1}{1+x^2}$、

$g'(x) = 1$

したがって、

$\lim_{x \to 0} \frac{\tan^{-1}x}{x} = \lim_{x \to 0} \frac{\frac{1}{1+x^2}}{1} = \lim_{x \to 0} \frac{1}{1+x^2}$

$x \to 0$ のとき、$1+x^2 \to 1$ であるから、

$\lim_{x \to 0} \frac{1}{1+x^2} = \frac{1}{1+0^2} = 1$

3. 最終的な答え

$\lim_{x \to 0} \frac{\tan^{-1}x}{x} = 1$