集合 $A = \{a, b, c, d, e, f\}$ と、A上の関係 $R = \{(a, a), (b, b), (b, c), (b, e), (c, b), (c, c), (c, e), (d, d), (d, f), (e, b), (e, c), (e, e), (f, d), (f, f)\}$ が与えられています。この関係 $R$ による商集合 $A/R$ を求める問題です。

離散数学集合論関係同値関係商集合
2025/7/3

1. 問題の内容

集合 A={a,b,c,d,e,f}A = \{a, b, c, d, e, f\} と、A上の関係 R={(a,a),(b,b),(b,c),(b,e),(c,b),(c,c),(c,e),(d,d),(d,f),(e,b),(e,c),(e,e),(f,d),(f,f)}R = \{(a, a), (b, b), (b, c), (b, e), (c, b), (c, c), (c, e), (d, d), (d, f), (e, b), (e, c), (e, e), (f, d), (f, f)\} が与えられています。この関係 RR による商集合 A/RA/R を求める問題です。

2. 解き方の手順

商集合 A/RA/R は、関係 RR による同値類の集合です。まず、RR が同値関係かどうかを確認する必要があります。
- 反射律: (a,a),(b,b),(c,c),(d,d),(e,e),(f,f)(a, a), (b, b), (c, c), (d, d), (e, e), (f, f)RR に含まれているので、反射律は満たされています。
- 対称律: (b,c)R(b, c) \in R ならば (c,b)R(c, b) \in R である必要があります。同様に、(b,e)R(b, e) \in R ならば (e,b)R(e, b) \in R であり、(d,f)R(d, f) \in R ならば (f,d)R(f, d) \in R である必要があります。これらはすべて RR に含まれているので、対称律は満たされています。
- 推移律: (b,c)R(b, c) \in R かつ (c,e)R(c, e) \in R ならば (b,e)R(b, e) \in R である必要があります。また、 (b,b)R(b, b)\in R かつ (b,c)R(b, c) \in R ならば (b,c)R(b, c)\in R である必要があります。
同様に、(d,f)R(d, f) \in R かつ (f,d)R(f, d) \in R ならば (d,d)R(d, d)\in R である必要があります。
RRは推移律を満たします。
したがって、RR は同値関係です。
次に、各要素の同値類を求めます。
- [a]={xA(x,a)R}={a}[a] = \{x \in A \mid (x, a) \in R\} = \{a\}
- [b]={xA(x,b)R}={b,c,e}[b] = \{x \in A \mid (x, b) \in R\} = \{b, c, e\}
- [c]={xA(x,c)R}={b,c,e}[c] = \{x \in A \mid (x, c) \in R\} = \{b, c, e\}
- [d]={xA(x,d)R}={d,f}[d] = \{x \in A \mid (x, d) \in R\} = \{d, f\}
- [e]={xA(x,e)R}={b,c,e}[e] = \{x \in A \mid (x, e) \in R\} = \{b, c, e\}
- [f]={xA(x,f)R}={d,f}[f] = \{x \in A \mid (x, f) \in R\} = \{d, f\}
したがって、異なる同値類は {a},{b,c,e},{d,f}\{a\}, \{b, c, e\}, \{d, f\} です。
商集合 A/RA/R はこれらの同値類の集合です。
A/R={{a},{b,c,e},{d,f}}A/R = \{\{a\}, \{b, c, e\}, \{d, f\}\}

3. 最終的な答え

A/R={{a},{b,c,e},{d,f}}A/R = \{\{a\}, \{b, c, e\}, \{d, f\}\}

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