与えられた漸近線 $y=2x$ と $y=-2x$ を持つ双曲線が点 $(3, 0)$ を通るとき、 (1) その双曲線の方程式と焦点の座標を求めよ。 (2) その双曲線上の点 $P$ において、焦点 $A, B$ と結ぶ直線 $AP$ と $BP$ が直交するとき、点 $P$ の座標を全て求めよ。

1. 問題の内容

与えられた漸近線 $y=2x$ と $y=-2x$ を持つ双曲線が点 $(3, 0)$ を通るとき、

(1) その双曲線の方程式と焦点の座標を求めよ。

(2) その双曲線上の点 $P$ において、焦点 $A, B$ と結ぶ直線 $AP$ と $BP$ が直交するとき、点 $P$ の座標を全て求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 双曲線の方程式を求める。

漸近線が $y = 2x$ と $y = -2x$ であることから、双曲線の方程式は

$\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = 1$

の形で表され、$\frac{b}{a} = 2$ が成り立つ。よって $b = 2a$。

双曲線の方程式は

$\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{4a^2} = 1$

となる。この双曲線が点 $(3, 0)$ を通ることから、

$\frac{3^2}{a^2} - \frac{0^2}{4a^2} = 1$

$\frac{9}{a^2} = 1$

$a^2 = 9$

$a = 3$

よって $b = 2a = 6$。

したがって、双曲線の方程式は

$\frac{x^2}{9} - \frac{y^2}{36} = 1$

焦点の座標を求める。

$c^2 = a^2 + b^2 = 9 + 36 = 45$

$c = \sqrt{45} = 3\sqrt{5}$

焦点の座標は $(\pm 3\sqrt{5}, 0)$

(2) 点 $P$ の座標を $(x, y)$ とする。

$AP$ と $BP$ が直交するので、$AP$ の傾きと $BP$ の傾きの積が $-1$ になる。

$AP$ の傾き: $\frac{y}{x - 3\sqrt{5}}$

$BP$ の傾き: $\frac{y}{x + 3\sqrt{5}}$

$\frac{y}{x - 3\sqrt{5}} \cdot \frac{y}{x + 3\sqrt{5}} = -1$

$y^2 = -(x - 3\sqrt{5})(x + 3\sqrt{5})$

$y^2 = - (x^2 - 45)$

$y^2 = -x^2 + 45$

$x^2 + y^2 = 45$

点 $P(x, y)$ は双曲線上の点なので、

$\frac{x^2}{9} - \frac{y^2}{36} = 1$

$4x^2 - y^2 = 36$

$y^2 = 4x^2 - 36$

$x^2 + y^2 = 45$ に $y^2 = 4x^2 - 36$ を代入すると、

$x^2 + 4x^2 - 36 = 45$

$5x^2 = 81$

$x^2 = \frac{81}{5}$

$x = \pm \frac{9}{\sqrt{5}} = \pm \frac{9\sqrt{5}}{5}$

$y^2 = 4x^2 - 36 = 4 \cdot \frac{81}{5} - 36 = \frac{324}{5} - \frac{180}{5} = \frac{144}{5}$

$y = \pm \frac{12}{\sqrt{5}} = \pm \frac{12\sqrt{5}}{5}$

したがって、点 $P$ の座標は$(\frac{9\sqrt{5}}{5}, \frac{12\sqrt{5}}{5}), (\frac{9\sqrt{5}}{5}, -\frac{12\sqrt{5}}{5}), (-\frac{9\sqrt{5}}{5}, \frac{12\sqrt{5}}{5}), (-\frac{9\sqrt{5}}{5}, -\frac{12\sqrt{5}}{5})$

3. 最終的な答え

(1) 双曲線の方程式: $\frac{x^2}{9} - \frac{y^2}{36} = 1$

焦点の座標: $(\pm 3\sqrt{5}, 0)$

(2) 点 $P$ の座標: $(\frac{9\sqrt{5}}{5}, \frac{12\sqrt{5}}{5}), (\frac{9\sqrt{5}}{5}, -\frac{12\sqrt{5}}{5}), (-\frac{9\sqrt{5}}{5}, \frac{12\sqrt{5}}{5}), (-\frac{9\sqrt{5}}{5}, -\frac{12\sqrt{5}}{5})$