この問題は、次の2つの等式を導くことを求めています。 (1) ${}_nC_0 + 3 {}_nC_1 + 3^2 {}_nC_2 + \dots + 3^n {}_nC_n = 4^n$ (2) ${}_nC_0 - \frac{{}_nC_1}{2} + \frac{{}_nC_2}{2^2} - \dots + (-1)^n \frac{{}_nC_n}{2^n} = (\frac{1}{2})^n$

代数学二項定理組み合わせ等式
2025/7/3

1. 問題の内容

この問題は、次の2つの等式を導くことを求めています。
(1) nC0+3nC1+32nC2++3nnCn=4n{}_nC_0 + 3 {}_nC_1 + 3^2 {}_nC_2 + \dots + 3^n {}_nC_n = 4^n
(2) nC0nC12+nC222+(1)nnCn2n=(12)n{}_nC_0 - \frac{{}_nC_1}{2} + \frac{{}_nC_2}{2^2} - \dots + (-1)^n \frac{{}_nC_n}{2^n} = (\frac{1}{2})^n

2. 解き方の手順

(1) 二項定理を利用します。二項定理は、任意の実数 xx と自然数 nn に対して、次のように表されます。
(1+x)n=nC0+nC1x+nC2x2++nCnxn(1 + x)^n = {}_nC_0 + {}_nC_1 x + {}_nC_2 x^2 + \dots + {}_nC_n x^n
この式に x=3x = 3 を代入すると、
(1+3)n=nC0+nC1(3)+nC2(3)2++nCn(3)n(1 + 3)^n = {}_nC_0 + {}_nC_1 (3) + {}_nC_2 (3)^2 + \dots + {}_nC_n (3)^n
4n=nC0+3nC1+32nC2++3nnCn4^n = {}_nC_0 + 3 {}_nC_1 + 3^2 {}_nC_2 + \dots + 3^n {}_nC_n
よって、等式(1)が導かれました。
(2) 二項定理を再び利用します。今度は、x=12x = -\frac{1}{2} を代入します。
(1+(12))n=nC0+nC1(12)+nC2(12)2++nCn(12)n(1 + (-\frac{1}{2}))^n = {}_nC_0 + {}_nC_1 (-\frac{1}{2}) + {}_nC_2 (-\frac{1}{2})^2 + \dots + {}_nC_n (-\frac{1}{2})^n
(12)n=nC0nC12+nC222+(1)nnCn2n(\frac{1}{2})^n = {}_nC_0 - \frac{{}_nC_1}{2} + \frac{{}_nC_2}{2^2} - \dots + (-1)^n \frac{{}_nC_n}{2^n}
よって、等式(2)が導かれました。

3. 最終的な答え

(1) nC0+3nC1+32nC2++3nnCn=4n{}_nC_0 + 3 {}_nC_1 + 3^2 {}_nC_2 + \dots + 3^n {}_nC_n = 4^n
(2) nC0nC12+nC222+(1)nnCn2n=(12)n{}_nC_0 - \frac{{}_nC_1}{2} + \frac{{}_nC_2}{2^2} - \dots + (-1)^n \frac{{}_nC_n}{2^n} = (\frac{1}{2})^n

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