与えられた問題は、ベクトル $\vec{OP}$ が $\vec{OA}$ と $\vec{OB}$ の線形結合で表されるときの、係数 $s$ と $t$ の条件によって $\vec{P}$ が存在する領域を求める問題です。 (1) $\vec{OP} = s\vec{OA} + t\vec{OB}$, $0 \le s+t \le 3$, $0 \le t \le 1$ (2) $\vec{OP} = s\vec{OA} + t\vec{OB}$, $1 \le s \le 2$, $0 \le t \le 1$

1. 問題の内容

与えられた問題は、ベクトル $\vec{OP}$ が $\vec{OA}$ と $\vec{OB}$ の線形結合で表されるときの、係数 $s$ と $t$ の条件によって $\vec{P}$ が存在する領域を求める問題です。

(1) $\vec{OP} = s\vec{OA} + t\vec{OB}$, $0 \le s+t \le 3$, $0 \le t \le 1$

(2) $\vec{OP} = s\vec{OA} + t\vec{OB}$, $1 \le s \le 2$, $0 \le t \le 1$

2. 解き方の手順

(1) $0 \le s+t \le 3$ かつ $0 \le t \le 1$ の場合：

まず、$s+t = k$ とおきます。ここで、$0 \le k \le 3$ です。

このとき、$s = k - t$ なので、$\vec{OP} = (k-t)\vec{OA} + t\vec{OB} = k\vec{OA} + t(\vec{OB} - \vec{OA})$ となります。

$t$ の範囲は $0 \le t \le 1$ です。

$k=0$ のとき、$\vec{OP} = \vec{0}$

$k=3$ のとき、$\vec{OP} = 3\vec{OA} + t(\vec{OB} - \vec{OA})$ ($0 \le t \le 1$)

$0 \le s+t \le 3$ の条件から、$s=0$ と $t=0$ となる場合も考えます。

$s+t = 3$ の場合、$s$ が最大となるのは $t=0$ のときで $s=3$ 、$t$ が最大となるのは $s=0$ のときで $t=3$ となります。 しかし、$t$ は $0 \le t \le 1$ という条件があるため、領域は $t=1$ までとなります。

$\vec{OA}$, $\vec{OB}$ で張られる平行四辺形を考えます。$s+t \le 3$ であるため、$\vec{OA}$ を3倍した $3\vec{OA}$、$\vec{OB}$を1倍した$\vec{OB}$、$\vec{OB} - \vec{OA}$ からなる領域となります。

(2) $1 \le s \le 2$ かつ $0 \le t \le 1$ の場合：

$s=1$ のとき、$\vec{OP} = \vec{OA} + t\vec{OB}$, $0 \le t \le 1$

$s=2$ のとき、$\vec{OP} = 2\vec{OA} + t\vec{OB}$, $0 \le t \le 1$

これは、$\vec{OA}$ から $\vec{OA}+\vec{OB}$ までの線分と、$2\vec{OA}$ から $2\vec{OA}+\vec{OB}$ までの線分を結ぶ平行四辺形を表します。

3. 最終的な答え

(1) $\vec{OP}$ が存在する領域は、$\vec{0}$, $3\vec{OA}$, $\vec{OB} - \vec{OA}$ を頂点とする領域を原点方向に縮小した領域です。

(2) $\vec{OP}$ が存在する領域は、$\vec{OA}$, $\vec{OA}+\vec{OB}$, $2\vec{OA}+\vec{OB}$, $2\vec{OA}$ を頂点とする平行四辺形です。