問題は3つあります。 * 問題1: 集合 $\{1, ..., n\}$ の置換のうち、符号が負のものはいくつあるか。 * 問題2: アミダクジは置換を与える。アミダクジの横棒の本数の偶奇は、それが与える置換の逆転数の偶奇と一致することを示せ。 * 問題3: 実数 $\beta$ に対して、$f(0)=0, f(1)=0, f(2)=0, f(3)=\beta$ を満たす3次以下の多項式 $f(x)$ がただ一つ存在する。$f(x)$ が整数係数となるための $\beta$ についての必要十分条件を求めよ。

代数学置換符号多項式整数係数組み合わせ論
2025/7/3

1. 問題の内容

問題は3つあります。
* 問題1: 集合 {1,...,n}\{1, ..., n\} の置換のうち、符号が負のものはいくつあるか。
* 問題2: アミダクジは置換を与える。アミダクジの横棒の本数の偶奇は、それが与える置換の逆転数の偶奇と一致することを示せ。
* 問題3: 実数 β\beta に対して、f(0)=0,f(1)=0,f(2)=0,f(3)=βf(0)=0, f(1)=0, f(2)=0, f(3)=\beta を満たす3次以下の多項式 f(x)f(x) がただ一つ存在する。f(x)f(x) が整数係数となるための β\beta についての必要十分条件を求めよ。

2. 解き方の手順

* 問題1:
* nn 個の要素の置換は全部で n!n! 個存在する。
* 置換の符号が正のものと負のものは同数存在する。
* したがって、符号が負の置換の数は n!2\frac{n!}{2} である。
* 問題2:
* アミダクジの横棒1本は隣接する2つの要素の互換に対応する。
* 互換の符号は負である。
* アミダクジの横棒の本数が kk 本なら、対応する置換の符号は (1)k(-1)^k である。
* 置換の逆転数の偶奇と符号の偶奇は一致する。
* したがって、アミダクジの横棒の本数の偶奇は、それが与える置換の逆転数の偶奇と一致する。
* 問題3:
* f(0)=f(1)=f(2)=0f(0) = f(1) = f(2) = 0 より、f(x)=ax(x1)(x2)f(x) = ax(x-1)(x-2) と表せる。
* f(3)=βf(3) = \beta より、f(3)=a(3)(31)(32)=6a=βf(3) = a(3)(3-1)(3-2) = 6a = \beta である。よって、a=β6a = \frac{\beta}{6}
* したがって、f(x)=β6x(x1)(x2)=β6(x33x2+2x)f(x) = \frac{\beta}{6}x(x-1)(x-2) = \frac{\beta}{6}(x^3 - 3x^2 + 2x)
* f(x)f(x) が整数係数となるための必要十分条件は、β6\frac{\beta}{6} が整数であることである。
* つまり、β\beta が6の倍数であることである。

3. 最終的な答え

* 問題1: n!2\frac{n!}{2}
* 問題2: アミダクジの横棒の本数の偶奇は、それが与える置換の逆転数の偶奇と一致する。(証明は上記の通り)
* 問題3: β\beta が6の倍数であること。

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