4次正方行列 $A = (a_{ij})$ の行列式を、多重線形性、退化性、交代性を用いて定義した場合について、多重線形性のみを用いて展開した際に現れる項の数と、与えられた項がその展開に含まれるかどうかを判定する問題です。

代数学行列式行列多重線形性順列
2025/7/4

1. 問題の内容

4次正方行列 A=(aij)A = (a_{ij}) の行列式を、多重線形性、退化性、交代性を用いて定義した場合について、多重線形性のみを用いて展開した際に現れる項の数と、与えられた項がその展開に含まれるかどうかを判定する問題です。

2. 解き方の手順

(1) 多重線形性のみを用いた展開について
4次正方行列の行列式を展開する場合、各行から1つの要素を選び、それらの積を計算します。各行から要素を選ぶ方法は4通りあるため、多重線形性のみを用いる場合、項の数は 4×4×4×4=444 \times 4 \times 4 \times 4 = 4^4 となります。したがって、項数は 44=2564^4 = 256個です。
選択肢の中から、444^4 を選びます。
(2) 各項が展開に含まれるかどうかの判定
行列式の展開項は、a1j1a2j2a3j3a4j4a_{1j_1}a_{2j_2}a_{3j_3}a_{4j_4} という形で表され、{j1,j2,j3,j4}\{j_1, j_2, j_3, j_4\}{1,2,3,4}\{1, 2, 3, 4\} の順列である必要があります。つまり、各行・各列から一つずつ要素を選んでいる必要があります。与えられた各項について、この条件を満たすかどうかを確認します。
(1) a22a14a33a41a_{22}a_{14}a_{33}a_{41} : {2,4,3,1}\{2, 4, 3, 1\}は順列なので、現れる (1)。
(2) a13a14a31a32a_{13}a_{14}a_{31}a_{32} : 1行からa13a_{13}a14a_{14}を選んでいるので、現れない (0)。
(3) a21a12a31a43a_{21}a_{12}a_{31}a_{43} : 1列からa21a_{21}a31a_{31}を選んでいるので、現れない (0)。
(4) a11a44a32a43a_{11}a_{44}a_{32}a_{43} : 4行からa44a_{44}a43a_{43}を選んでいるので、現れない (0)。
(5) a21a33a42a14a_{21}a_{33}a_{42}a_{14} : {4,1,3,2}\{4, 1, 3, 2\}は順列なので、現れる (1)。

3. 最終的な答え

* 項数: 444^4
* (1) 1
* (2) 0
* (3) 0
* (4) 0
* (5) 1

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