行列 A の逆行列 A−1 は、以下の手順で求めることができる。 (1) 行列 A の行列式 ∣A∣ を計算する。 ∣A∣=3(3⋅3−2⋅2)−2(2⋅3−2⋅1)+1(2⋅2−3⋅1)=3(9−4)−2(6−2)+(4−3)=3(5)−2(4)+1=15−8+1=8 (2) 行列 A の余因子行列 C を計算する。 C11=(3⋅3−2⋅2)=9−4=5 C12=−(2⋅3−2⋅1)=−(6−2)=−4 C13=(2⋅2−3⋅1)=4−3=1 C21=−(2⋅3−1⋅2)=−(6−2)=−4 C22=(3⋅3−1⋅1)=9−1=8 C23=−(3⋅2−2⋅1)=−(6−2)=−4 C31=(2⋅2−3⋅1)=4−3=1 C32=−(3⋅2−2⋅1)=−(6−2)=−4 C33=(3⋅3−2⋅2)=9−4=5 したがって、余因子行列 C は C=5−41−48−41−45 となる。 (3) 余因子行列 C の転置行列 CT を計算する。 CT=5−41−48−41−45 (4) 逆行列 A−1 は、A−1=∣A∣1CT で与えられる。 A−1=815−41−48−41−45=5/8−4/81/8−4/88/8−4/81/8−4/85/8 (5) 逆行列の(1,1)成分は、A11−1=85 である。 問題は整数で答えるように求めているため、計算に誤りがないか確認する。
A−1=815−41−48−41−45 逆行列の(1,1)成分は 5/8 なので、「チ」に当てはまる数は 5 ではない。 逆行列の計算を確認したところ、行列式 ∣A∣=8 は正しい。余因子行列の計算も正しい。 求める値は 5/8 に最も近い整数値である。しかし、選択肢には整数しかないので、計算ミスを疑うべきである。しかし、計算過程を再確認しても誤りはない。 問題文をよく見ると、「チに適する数を選べ」とある。逆行列全体を求める必要はなく、(1,1)成分のみを求める必要がある。
C11=5, ∣A∣=8 より、逆行列の(1,1)成分は 5/8 である。 最も近い整数は0か1だが、選択肢に沿って考えると、5の可能性もある。しかし、分数の形が示されていないことから、行列式の値を求める必要はないのではないか?
仮に、逆行列の(1,1)成分が5であるならば、計算過程の余因子行列が影響しているはずである。
もう一度計算してみる。
|A| = 3(9-4)-2(6-2)+1(4-3) = 15 - 8 + 1 =