居酒屋の売り上げデータから、母平均$\mu$を区間推定する問題です。具体的には、以下の手順で解きます。 (1) 標本平均$\bar{x}$を求める。 (2) 標本分散$s^2$を求める。 (3) 標本標準偏差$s$を求める。 (4) $t$統計量$T$を$\mu$を用いて表す式を作る。 (5) $t$分布を利用して$\mu$の95%信頼区間を求める。

確率論・統計学区間推定母平均信頼区間t分布標本平均標本分散標本標準偏差
2025/7/4
はい、この問題を解きましょう。

1. 問題の内容

居酒屋の売り上げデータから、母平均μ\muを区間推定する問題です。具体的には、以下の手順で解きます。
(1) 標本平均xˉ\bar{x}を求める。
(2) 標本分散s2s^2を求める。
(3) 標本標準偏差ssを求める。
(4) tt統計量TTμ\muを用いて表す式を作る。
(5) tt分布を利用してμ\muの95%信頼区間を求める。

2. 解き方の手順

(1) 標本平均xˉ\bar{x}の計算:
与えられたデータは45, 39, 42, 57, 28, 33, 40, 52です。データの個数n=8n=8です。
標本平均xˉ\bar{x}は、データの総和をデータ数で割ったものです。
\bar{x} = \frac{45+39+42+57+28+33+40+52}{8} = \frac{336}{8} = 42
結論:標本平均xˉ=42\bar{x} = 42
(2) 標本分散s2s^2の計算:
標本分散s2s^2は、各データと標本平均の差の二乗和を、n1n-1で割ったものです。
s^2 = \frac{\sum_{i=1}^{n}(x_i - \bar{x})^2}{n-1}
各データと標本平均の差の二乗は以下の通りです。
(4542)2=9(45-42)^2 = 9
(3942)2=9(39-42)^2 = 9
(4242)2=0(42-42)^2 = 0
(5742)2=225(57-42)^2 = 225
(2842)2=196(28-42)^2 = 196
(3342)2=81(33-42)^2 = 81
(4042)2=4(40-42)^2 = 4
(5242)2=100(52-42)^2 = 100
これらの合計は9+9+0+225+196+81+4+100=6249+9+0+225+196+81+4+100 = 624です。
したがって、標本分散は
s^2 = \frac{624}{8-1} = \frac{624}{7} \approx 89.14
結論:標本分散s2=89.14s^2 = 89.14
(3) 標本標準偏差ssの計算:
標本標準偏差ssは、標本分散の平方根です。
s = \sqrt{s^2} = \sqrt{89.14} \approx 9.44
結論:標本標準偏差 s=89.14=9.44s = \sqrt{89.14} = 9.44
(4) tt統計量TTの計算:
tt統計量TTは、以下の式で表されます。
T = \frac{\bar{x} - \mu}{s / \sqrt{n}} = \frac{42 - \mu}{9.44 / \sqrt{8}}
T = \frac{42 - \mu}{9.44 / 2.83} \approx \frac{42 - \mu}{3.34}
(5) μ\muの95%信頼区間の計算:
自由度n1=81=7n-1 = 8-1 = 7tt分布において、95%信頼区間を求めるには、t0.025(7)t_{0.025}(7)の値が必要です。tt分布表から、t0.025(7)2.365t_{0.025}(7) \approx 2.365です。
-2.365 \le \frac{42 - \mu}{3.34} \le 2.365
-2.365 \times 3.34 \le 42 - \mu \le 2.365 \times 3.34
-7.90 \le 42 - \mu \le 7.90
-7.90 - 42 \le - \mu \le 7.90 - 42
-49.90 \le - \mu \le -34.10
34.10 \le \mu \le 49.90
結論:母平均μ\muの95%信頼区間は、34.10 μ\le \mu \le 49.90 となる。

3. 最終的な答え

(1) 標本平均:42
(2) 標本分散:89.14
(3) 標本標準偏差:9.44
(4) T=42μ3.34T = \frac{42 - \mu}{3.34}
(5) 34.10 μ\le \mu \le 49.90

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