Z/7Zにおける乗法表の完成、逆元の計算、四則演算、Z/4Zが体にならない理由、および合同式の計算と曜日の計算を行う問題です。

数論合同算数有限体群論剰余環逆元曜日計算
2025/7/4

1. 問題の内容

Z/7Zにおける乗法表の完成、逆元の計算、四則演算、Z/4Zが体にならない理由、および合同式の計算と曜日の計算を行う問題です。

2. 解き方の手順

(1) Z/7Zの乗法表を完成させるには、各要素の積を7で割った余りを計算します。例えば、2×3=62 \times 3 = 63×4=125(mod7)3 \times 4 = 12 \equiv 5 \pmod{7}などです。
(2) 逆元を求めるには、乗法表で1になる組み合わせを探します。例えば、111^{-1}1×1=11 \times 1 = 1 なので 11=11^{-1}=1212^{-1}2×4=81(mod7)2 \times 4 = 8 \equiv 1 \pmod{7} なので 21=42^{-1}=4です。
(3) Z/7Zでの計算は、通常の四則演算を行った後、7で割った余りを計算します。
* 4+6=103(mod7)4 + 6 = 10 \equiv 3 \pmod{7}
* 35=25(mod7)3 - 5 = -2 \equiv 5 \pmod{7}
* 2×4=81(mod7)2 \times 4 = 8 \equiv 1 \pmod{7}
* 4÷64 \div 64×614 \times 6^{-1} と考え、61=66^{-1}=6であるため、4×6=243(mod7)4 \times 6 = 24 \equiv 3 \pmod{7}
(4) Z/4Z={0,1,2,3} が体にならない理由は、0以外の元で逆元を持たないものがあるためです。例えば、2×2=40(mod4)2 \times 2 = 4 \equiv 0 \pmod{4}であり、22は逆元を持ちません。体であるためには、0以外のすべての要素が逆元を持つ必要があります。
(5) 361(mod7)3^6 \equiv 1 \pmod{7}を確認するには、363^6を計算し、7で割った余りが1になることを示します。31=33^1 = 3, 32=92(mod7)3^2 = 9 \equiv 2 \pmod{7}, 33=3×2=6(mod7)3^3 = 3 \times 2 = 6 \pmod{7}, 34=3×6=184(mod7)3^4 = 3 \times 6 = 18 \equiv 4 \pmod{7}, 35=3×4=125(mod7)3^5 = 3 \times 4 = 12 \equiv 5 \pmod{7}, 36=3×5=151(mod7)3^6 = 3 \times 5 = 15 \equiv 1 \pmod{7}となります。
(6) 今日が日曜日であるとすると、3100日後が何曜日になるかを計算します。1週間は7日なので、3100(mod7)3100 \pmod{7} を計算します。3100=7×442+63100 = 7 \times 442 + 6 なので、31006(mod7)3100 \equiv 6 \pmod{7} です。したがって、3100日後は日曜日から6日後なので、土曜日になります。

3. 最終的な答え

(1) Z/7Zの乗法表:
| × | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 1 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
| 2 | 0 | 2 | 4 | 6 | 1 | 3 | 5 |
| 3 | 0 | 3 | 6 | 2 | 5 | 1 | 4 |
| 4 | 0 | 4 | 1 | 5 | 2 | 6 | 3 |
| 5 | 0 | 5 | 3 | 1 | 6 | 4 | 2 |
| 6 | 0 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
(2) 逆元:
11=1,21=4,31=5,41=2,51=3,61=61^{-1} = 1, 2^{-1} = 4, 3^{-1} = 5, 4^{-1} = 2, 5^{-1} = 3, 6^{-1} = 6
(3) 計算:
4+6=3,35=5,2×4=1,4÷6=34 + 6 = 3, 3 - 5 = 5, 2 \times 4 = 1, 4 \div 6 = 3
(4) Z/4Z が体にならない理由:
2が逆元を持たないから。
(5) 361(mod7)3^6 \equiv 1 \pmod{7} である。
(6) 3100日後は土曜日。

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