整数 $m, n$ に関する以下の3つの命題を証明します。 (1) $n^3 + 1$ が奇数ならば、$n$ は偶数である。 (2) $2m = 3n$ ならば、$m$ は 3 の倍数である。 (3) $mn$ が 3 の倍数ならば、$m$ または $n$ は 3 の倍数である。
2025/7/4
1. 問題の内容
整数 に関する以下の3つの命題を証明します。
(1) が奇数ならば、 は偶数である。
(2) ならば、 は 3 の倍数である。
(3) が 3 の倍数ならば、 または は 3 の倍数である。
2. 解き方の手順
(1) 対偶を証明します。つまり、 が奇数ならば、 は偶数であることを示します。
が奇数であるとき、 ( は整数) と表せます。
すると、
は整数なので、 は 2 の倍数、つまり偶数です。
よって、対偶が真なので、元の命題も真です。
(2) より、 です。 は整数なので、 も整数です。
は 2 の倍数である必要があります。3 は 2 で割り切れないので、 が 2 の倍数である必要があります。
したがって、 ( は整数) と表せます。
これを に代入すると、 となり、 は 3 の倍数であることがわかります。
(3) 対偶を証明します。つまり、 も も 3 の倍数でないならば、 は 3 の倍数でないことを示します。
も も 3 の倍数でないとき、 または ( は整数) であり、 または ( は整数) です。
場合1: かつ のとき、
となり、 は 3 の倍数ではありません。
場合2: かつ のとき、
となり、 は 3 の倍数ではありません。
場合3: かつ のとき、
となり、 は 3 の倍数ではありません。
場合4: かつ のとき、
となり、 は 3 の倍数ではありません。
いずれの場合も は 3 の倍数ではないので、対偶が真であり、元の命題も真です。
3. 最終的な答え
(1) が奇数ならば、 は偶数である。(証明終わり)
(2) ならば、 は 3 の倍数である。(証明終わり)
(3) が 3 の倍数ならば、 または は 3 の倍数である。(証明終わり)