三角形OABにおいて、辺OAを1:3に内分する点をC、辺OBを2:1に内分する点をDとする。線分ADと線分BCの交点をPとするとき、ベクトルOPをベクトルOAとベクトルOBで表し、OPとABの交点をQとするとき、AQ:QBを求め、さらに三角形POA、三角形PAB、三角形PBOの面積比を求める問題。

幾何学ベクトル内分面積比一次独立
2025/7/4

1. 問題の内容

三角形OABにおいて、辺OAを1:3に内分する点をC、辺OBを2:1に内分する点をDとする。線分ADと線分BCの交点をPとするとき、ベクトルOPをベクトルOAとベクトルOBで表し、OPとABの交点をQとするとき、AQ:QBを求め、さらに三角形POA、三角形PAB、三角形PBOの面積比を求める問題。

2. 解き方の手順

まず、点Pは線分AD上にあるので、実数sを用いて
OP=(1s)OA+sOD=(1s)OA+s23OB\vec{OP} = (1-s)\vec{OA} + s\vec{OD} = (1-s)\vec{OA} + s\frac{2}{3}\vec{OB}
と表せる。
また、点Pは線分BC上にあるので、実数tを用いて
OP=tOC+(1t)OB=t14OA+(1t)OB\vec{OP} = t\vec{OC} + (1-t)\vec{OB} = t\frac{1}{4}\vec{OA} + (1-t)\vec{OB}
と表せる。
OA\vec{OA}OB\vec{OB}は一次独立なので、係数を比較して
1s=14t1-s = \frac{1}{4}t
23s=1t\frac{2}{3}s = 1-t
これらの式を解くと、s=911s = \frac{9}{11}t=811t = \frac{8}{11}となる。
よって、
OP=(1911)OA+91123OB=211OA+611OB\vec{OP} = (1 - \frac{9}{11})\vec{OA} + \frac{9}{11}\frac{2}{3}\vec{OB} = \frac{2}{11}\vec{OA} + \frac{6}{11}\vec{OB}
OP=81114OA+811OB=211OA+31183OB=211OA+(1811)OB=211OA+31183OB\vec{OP} = \frac{8}{11}\frac{1}{4}\vec{OA} + \frac{8}{11}\vec{OB}= \frac{2}{11}\vec{OA} + \frac{3}{11}*\frac{8}{3}\vec{OB} = \frac{2}{11}\vec{OA} + (1- \frac{8}{11})*\vec{OB}= \frac{2}{11}\vec{OA} + \frac{3}{11}*\frac{8}{3}\vec{OB}
OP=211OA+611OB\vec{OP} = \frac{2}{11}\vec{OA} + \frac{6}{11}\vec{OB}
次に、点Qは線分OP上にあるので、実数kを用いてOQ=kOP\vec{OQ} = k\vec{OP}と表せる。また、点Qは線分AB上にあるので、実数lを用いてOQ=(1l)OA+lOB\vec{OQ} = (1-l)\vec{OA} + l\vec{OB}と表せる。
よって、
kOP=k(211OA+611OB)=(1l)OA+lOBk\vec{OP} = k(\frac{2}{11}\vec{OA} + \frac{6}{11}\vec{OB}) = (1-l)\vec{OA} + l\vec{OB}
OA\vec{OA}OB\vec{OB}は一次独立なので、係数を比較して
211k=1l\frac{2}{11}k = 1-l
611k=l\frac{6}{11}k = l
これらの式を解くと、k=118k = \frac{11}{8}l=68=34l = \frac{6}{8} = \frac{3}{4}となる。
OQ=14OA+34OB\vec{OQ} = \frac{1}{4}\vec{OA} + \frac{3}{4}\vec{OB}
よって、AQ:QB = 3:1
最後に、面積比を求める。
OAB\triangle OABの面積をSとすると、
POA=12OA×OP=12OA×(211OA+611OB)=12611(OA×OB)=61112OA×OB=311S\triangle POA = \frac{1}{2}|\vec{OA} \times \vec{OP}| = \frac{1}{2}|\vec{OA} \times (\frac{2}{11}\vec{OA} + \frac{6}{11}\vec{OB})| = \frac{1}{2}|\frac{6}{11}(\vec{OA} \times \vec{OB})| = \frac{6}{11} * \frac{1}{2}|\vec{OA} \times \vec{OB}| = \frac{3}{11} S
POB=12OB×OP=12OB×(211OA+611OB)=12211(OB×OA)=12211(OA×OB)=21112OA×OB=111S\triangle POB = \frac{1}{2}|\vec{OB} \times \vec{OP}| = \frac{1}{2}|\vec{OB} \times (\frac{2}{11}\vec{OA} + \frac{6}{11}\vec{OB})| = \frac{1}{2}|\frac{2}{11}(\vec{OB} \times \vec{OA})| = \frac{1}{2}|\frac{-2}{11}(\vec{OA} \times \vec{OB})| = \frac{2}{11} * \frac{1}{2}|\vec{OA} \times \vec{OB}| = \frac{1}{11} S
PAB=SPOAPOB=S311S111S=711S\triangle PAB = S - \triangle POA - \triangle POB = S - \frac{3}{11} S - \frac{1}{11}S = \frac{7}{11} S
POA:PAB:PBO=311:711:111=3:7:1\triangle POA : \triangle PAB : \triangle PBO = \frac{3}{11} : \frac{7}{11} : \frac{1}{11} = 3:7:1

3. 最終的な答え

OP=211OA+611OB\vec{OP} = \frac{2}{11} \vec{OA} + \frac{6}{11} \vec{OB}
AQ:QB = 3:1
POA:PAB:PBO=3:7:1\triangle POA : \triangle PAB : \triangle PBO = 3:7:1

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