関数 $f(x) = |x|e^x$ の極大値を求めよ。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = |x|e^x$ の極大値を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、$f(x)$ を場合分けして表します。

$x \ge 0$ のとき、$f(x) = xe^x$

$x < 0$ のとき、$f(x) = -xe^x$

それぞれの区間で微分を計算します。

$x > 0$ のとき、

$f'(x) = e^x + xe^x = (1+x)e^x$

$x < 0$ のとき、

$f'(x) = -e^x - xe^x = -(1+x)e^x$

次に、$f'(x) = 0$ となる $x$ を探します。

$x > 0$ のとき、$(1+x)e^x = 0$ ですが、$x > 0$ なので、$1+x>0$ であり、$e^x>0$ なので、この区間では $f'(x) = 0$ となる $x$ は存在しません。

$x < 0$ のとき、$-(1+x)e^x = 0$ より、$1+x = 0$ なので、$x = -1$ が得られます。

$x = 0$ での微分可能性を調べます。

$x > 0$ のとき、$f'(x) = (1+x)e^x$ なので、$x \to +0$ のとき、$f'(x) \to 1$

$x < 0$ のとき、$f'(x) = -(1+x)e^x$ なので、$x \to -0$ のとき、$f'(x) \to -1$

したがって、$x=0$ で微分可能ではありません。

$x < -1$ のとき、$1+x < 0$ なので、$f'(x) = -(1+x)e^x > 0$

$-1 < x < 0$ のとき、$1+x > 0$ なので、$f'(x) = -(1+x)e^x < 0$

よって、$x = -1$ で極大値をとります。

$x = -1$ における $f(x)$ の値は、$f(-1) = |-1|e^{-1} = e^{-1} = \frac{1}{e}$

$x=0$ での値を考えると、$f(0) = |0|e^0 = 0$

$x = -1$ の近傍での増減を考えると、$x=-1$ で極大をとることがわかります。

$x > 0$ では、$f'(x) > 0$ なので、$f(x)$ は単調増加です。

3. 最終的な答え

極大値: $\frac{1}{e}$