$x^2 + y^2 = 4$ のとき、$ax + y^2$ の最大値と最小値を求めよ。ただし、$a$ は定数とする。

1. 問題の内容

$x^2 + y^2 = 4$ のとき、$ax + y^2$ の最大値と最小値を求めよ。ただし、$a$ は定数とする。

2. 解き方の手順

与えられた条件 $x^2 + y^2 = 4$ より、$y^2 = 4 - x^2$ である。

これを、$ax + y^2$ に代入すると、

$ax + y^2 = ax + 4 - x^2 = -x^2 + ax + 4$ となる。

$f(x) = -x^2 + ax + 4$ とおく。$x^2 + y^2 = 4$ より、$-2 \le x \le 2$ である。

$f(x) = -(x^2 - ax) + 4 = -\left(x - \frac{a}{2}\right)^2 + \frac{a^2}{4} + 4$

これは、頂点が $\left(\frac{a}{2}, \frac{a^2}{4} + 4\right)$ の上に凸な放物線である。

(i) $\frac{a}{2} < -2$ つまり、$a < -4$ のとき、

$x = -2$ で最大値、 $x = 2$ で最小値をとる。

最大値: $f(-2) = -(-2)^2 + a(-2) + 4 = -4 - 2a + 4 = -2a$

最小値: $f(2) = -(2)^2 + a(2) + 4 = -4 + 2a + 4 = 2a$

(ii) $-2 \le \frac{a}{2} \le 2$ つまり、$-4 \le a \le 4$ のとき、

$x = \frac{a}{2}$ で最大値、 $x = -2$ または $x = 2$ で最小値をとる。

最大値: $f\left(\frac{a}{2}\right) = \frac{a^2}{4} + 4$

最小値: $f(-2) = -2a$, $f(2) = 2a$ である。

ここで $-4 \le a \le 4$ なので、 $-8 \le 2a \le 8$ かつ $-8 \le -2a \le 8$ である。

したがって、$-4 \le a \le 0$ のとき最小値は $2a$ であり、$0 \le a \le 4$ のとき最小値は $-2a$ である。$a = 0$ のとき、$2a = -2a = 0$ である。

したがって、$-4 \le a \le 4$ において、最小値は $f(-2)$ または $f(2)$ のいずれかであるので、$2a$と$-2a$ のうち小さい方である。

よって$0 \le a \le 4$なら、$f(-2) = -2a$, $-4 \le a \le 0$なら、$f(2) = 2a$となるので$x = -2, a > 0$と$x = 2, a < 0$のときを考える。

(iii) $\frac{a}{2} > 2$ つまり、$a > 4$ のとき、

$x = 2$ で最大値、 $x = -2$ で最小値をとる。

最大値: $f(2) = -(2)^2 + a(2) + 4 = -4 + 2a + 4 = 2a$

最小値: $f(-2) = -(-2)^2 + a(-2) + 4 = -4 - 2a + 4 = -2a$

まとめると、

$a < -4$ のとき、最大値 $-2a$, 最小値 $2a$

$-4 \le a \le 4$ のとき、最大値 $\frac{a^2}{4} + 4$、最小値は$-2a$（$0 \le a \le 4$ の場合）、$2a$（$-4 \le a \le 0$ の場合）

$a > 4$ のとき、最大値 $2a$, 最小値 $-2a$

最小値を一つにまとめるために絶対値記号を用いると、$\min(2a, -2a) = -2|a|$である。

$-4 \le a \le 4$のとき、$f(2) = 2a, f(-2) = -2a$であり、$-4 \le a \le 4$なので、$|a| \le 4$。$2a$と$-2a$の小さい方は$-2|a|$

したがって$-4 \le a \le 4$のとき、最大値$\frac{a^2}{4}+4$最小値$-2|a|$

3. 最終的な答え

$a < -4$ のとき、最大値$-2a$, 最小値$2a$

$-4 \le a \le 4$ のとき、最大値$\frac{a^2}{4} + 4$, 最小値$-2|a|$

$a > 4$ のとき、最大値$2a$, 最小値$-2a$