2次関数 $f(x) = x^2 - 2ax + a + 2$ が与えられている。 (1) $y = f(x)$ の頂点の座標を求める。 (2) $y = f(x)$ がx軸と接するときの $a$ の値を求める。 (3) $y = f(x)$ が $-1 < x < 3$ の範囲でただ1つの共有点を持つような $a$ の値の範囲を求める。

1. 問題の内容

2次関数 $f(x) = x^2 - 2ax + a + 2$ が与えられている。

(1) $y = f(x)$ の頂点の座標を求める。

(2) $y = f(x)$ がx軸と接するときの $a$ の値を求める。

(3) $y = f(x)$ が $-1 < x < 3$ の範囲でただ1つの共有点を持つような $a$ の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1)

まず、$f(x)$ を平方完成する。

\begin{align*}

f(x) &= x^2 - 2ax + a + 2 \\

&= (x^2 - 2ax + a^2) - a^2 + a + 2 \\

&= (x - a)^2 - a^2 + a + 2

\end{align*}

したがって、$y = f(x)$ の頂点の座標は $(a, -a^2 + a + 2)$ である。

(2)

$y = f(x)$ がx軸と接するとき、$f(x) = 0$ が重解を持つ。つまり、$f(x)$ の判別式 $D$ が $D = 0$ となる。

$D = (-2a)^2 - 4(1)(a+2) = 4a^2 - 4a - 8 = 4(a^2 - a - 2) = 4(a-2)(a+1)$

$D = 0$ より、

$4(a-2)(a+1) = 0$

$a = 2, -1$

(3)

$y = f(x)$ が $-1 < x < 3$ の範囲でただ1つの共有点を持つ条件を考える。

頂点のx座標が $-1 < a < 3$ の範囲にある場合と、範囲外にある場合で場合分けする。

(i) 頂点のx座標が $-1 < a < 3$ の範囲にあるとき：

このとき、$f(x)$ が $-1 < x < 3$ の範囲でx軸とただ1つの共有点を持つのは、

$f(-1) \cdot f(3) \le 0$ のときである。

$f(-1) = (-1)^2 - 2a(-1) + a + 2 = 1 + 2a + a + 2 = 3a + 3$

$f(3) = (3)^2 - 2a(3) + a + 2 = 9 - 6a + a + 2 = -5a + 11$

$(3a + 3)(-5a + 11) \le 0$

$-15a^2 + 33a - 15a + 33 \le 0$

$-15a^2 + 18a + 33 \le 0$

$15a^2 - 18a - 33 \ge 0$

$5a^2 - 6a - 11 \ge 0$

$(5a - 11)(a + 1) \ge 0$

$a \le -1, \frac{11}{5} \le a$

$-1 < a < 3$ の範囲で考えると、$\frac{11}{5} \le a < 3$

(ii) 頂点のx座標が $a \le -1$ または $3 \le a$ の範囲にあるとき：

このとき、$f(x)$ が $-1 < x < 3$ の範囲でx軸とただ1つの共有点を持つのは、

$f(-1)$ と $f(3)$ が異符号になる場合か、どちらか一方が0になる場合である。

$a \le -1$ のとき、$f(-1) = 3a + 3 \le 0$ なので、$f(3) = -5a + 11 > 0$ である必要がある。

$-5a + 11 > 0$

$5a < 11$

$a < \frac{11}{5}$

したがって、$a \le -1$

$3 \le a$ のとき、$f(3) = -5a + 11 \le -4$ なので、$f(-1) = 3a + 3 > 0$ である必要がある。

$3a + 3 > 0$

$3a > -3$

$a > -1$

したがって、$3 \le a$

(i)と(ii)を合わせると、$a \le -1$ または $\frac{11}{5} \le a < 3$ または $3 \le a$

つまり、$a \le -1$ または $\frac{11}{5} \le a$

3. 最終的な答え

(1) 頂点の座標: $(a, -a^2 + a + 2)$

(2) $a$ の値: $a = 2, -1$

(3) $a$ の値の範囲: $a \le -1, \frac{11}{5} \le a$