モンティ・ホール問題です。3つの扉があり、1つに新車、残りの2つにヤギが入っています。あなたが最初に1番の扉を選んだ後、司会者がヤギのいる3番の扉を開けました。このとき、1番の扉のままにするか、2番の扉に変更するかで、新車が当たる確率を比較します。

確率論・統計学確率条件付き確率モンティ・ホール問題
2025/7/6

1. 問題の内容

モンティ・ホール問題です。3つの扉があり、1つに新車、残りの2つにヤギが入っています。あなたが最初に1番の扉を選んだ後、司会者がヤギのいる3番の扉を開けました。このとき、1番の扉のままにするか、2番の扉に変更するかで、新車が当たる確率を比較します。

2. 解き方の手順

まず、司会者が3番の扉を開ける確率 P(X)P(X) を計算します。
扉1に新車がある場合(事象A)、司会者は確率1/2で2番か3番の扉を開けます。
扉2に新車がある場合(事象B)、司会者は3番の扉を開けざるを得ません。
扉3に新車がある場合、司会者は2番の扉を開けます。
P(X)P(X) は、扉1, 2, 3に新車がある場合の確率の合計になります。
P(X)=P(A)×P(XA)+P(B)×P(XB)+P(C)×P(XC)P(X) = P(A) \times P(X|A) + P(B) \times P(X|B) + P(C) \times P(X|C)
ここで、CCは扉3に新車がある事象を表します。問題文よりP(C)P(C)は不要です。
P(A)=1/3P(A) = 1/3 (扉1に新車がある確率)
P(XA)=1/2P(X|A) = 1/2 (扉1に新車があるとき、司会者が3番の扉を開ける確率)
P(B)=1/3P(B) = 1/3 (扉2に新車がある確率)
P(XB)=1P(X|B) = 1 (扉2に新車があるとき、司会者は3番の扉を開ける確率)
P(C)=1/3P(C) = 1/3 (扉3に新車がある確率)
P(XC)=0P(X|C) = 0 (扉3に新車があるとき、司会者は3番の扉を開けることはない)
したがって、
P(X)=13×12+13×1+13×0=16+13=12P(X) = \frac{1}{3} \times \frac{1}{2} + \frac{1}{3} \times 1 + \frac{1}{3} \times 0 = \frac{1}{6} + \frac{1}{3} = \frac{1}{2}
次に、3番の扉が開けられたという条件のもとで、1番の扉に新車がある条件付き確率 PX(A)P_X(A) と、2番の扉に新車がある条件付き確率 PX(B)P_X(B) を計算します。
条件付き確率は次の式で計算できます。
PX(A)=P(AX)P(X)P_X(A) = \frac{P(A \cap X)}{P(X)}
PX(B)=P(BX)P(X)P_X(B) = \frac{P(B \cap X)}{P(X)}
P(AX)=P(A)×P(XA)=13×12=16P(A \cap X) = P(A) \times P(X|A) = \frac{1}{3} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{6}
P(BX)=P(B)×P(XB)=13×1=13P(B \cap X) = P(B) \times P(X|B) = \frac{1}{3} \times 1 = \frac{1}{3}
PX(A)=1/61/2=13P_X(A) = \frac{1/6}{1/2} = \frac{1}{3}
PX(B)=1/31/2=23P_X(B) = \frac{1/3}{1/2} = \frac{2}{3}

3. 最終的な答え

1番の扉のままにして新車が当たる確率: 1/3
2番の扉に変更して新車が当たる確率: 2/3
したがって、扉を変更した方が新車が当たる確率が高いです。

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