与えられた図は、いくつかの離散確率分布間の関係を示しています。それぞれの箱(ア~キ)に当てはまる確率分布を、選択肢(a~h)の中から選び、図を完成させる問題です。

確率論・統計学確率分布二項分布超幾何分布幾何分布Polya-Eggenberger分布負の二項分布正規分布ポアソン分布ベルヌーイ分布確率
2025/7/26

1. 問題の内容

与えられた図は、いくつかの離散確率分布間の関係を示しています。それぞれの箱(ア~キ)に当てはまる確率分布を、選択肢(a~h)の中から選び、図を完成させる問題です。

2. 解き方の手順

まず、与えられた選択肢の確率分布を理解します。
* a. 二項分布 B(k;n,p)B(k; n, p)nn回の独立なベルヌーイ試行で成功する回数kkの分布。
* b. 超幾何分布 H(k;N,M,n)H(k; N, M, n)NN個中MM個の当たりがある集団から、nn個を非復元抽出したとき、当たりがkk個含まれる確率の分布。
* c. 幾何分布 Geo(k;p)Geo(k; p'):成功確率pp'のベルヌーイ試行を繰り返したとき、初めて成功するまでに失敗する回数kkの分布。または、初めて成功するのがkk回目の試行である確率の分布。
* d. Polya-Eggenberger分布 PE(k;N,M,n,d)PE(k; N, M, n, d):壺の中にNN個の玉があり、そのうちMM個が当たりの玉であるとする。玉を一つ取り出し、dd個の玉を戻すという試行をnn回繰り返すとき、当たり玉をkk個得る確率の分布。
* e. 負の二項分布 NB(k;n,p)NB(k; n', p'):成功確率pp'のベルヌーイ試行を繰り返したとき、nn'回成功するまでに失敗する回数kkの分布。
* f. 正規分布 N(x;np,np(1p))N(x; np, np(1-p)):二項分布のnnが大きいときの近似。
* g. ポアソン分布 Pois(k;λ)Pois(k; \lambda):単位時間あたり平均λ\lambda回起こる事象が、kk回起こる確率の分布。
* h. ベルヌーイ分布:試行の結果が成功か失敗の2通りしかないような試行を1回行ったときの確率分布。
次に、図中の矢印と条件を考慮して、それぞれの箱に適切な分布を割り当てます。
* ア:条件M=pNM = pN, d=0d=0 で ウ につながっていることから、超幾何分布 H(k;N,M,n)H(k; N, M, n)NNが大きいときの近似である二項分布 B(k;n,p)B(k; n, p) が考えられます。
* イ:条件M=pNM = pN, d=0d=0で エ につながっているので、超幾何分布 H(k;N,M,n)H(k; N, M, n)NNが大きいときの近似である二項分布 B(k;n,p)B(k; n, p) が考えられます。
* ウ:条件M=λN/nM = \lambda N / nNN \to \inftynn \to \inftyでオにつながっており、アから条件 d=1d = -1 でつながっていることから、Polya-Eggenberger分布 PE(k;N,M,n,d)PE(k; N, M, n, d) が考えられます。d=1d = -1は、非復元抽出にあたります。
* エ:条件n=nˋn = -\grave{n}, p=(p1)/pp = (p'-1)/p'でキにつながっており、n=1n=1でイからつながっているので、幾何分布 Geo(k;p)Geo(k; p')が考えられます。n=1n=1より、ベルヌーイ分布も考えられます。
* オ:条件p=1λ/np' = 1 - \lambda/n'nn' \to \inftyでキにつながっていることから、ポアソン分布 Pois(k;λ)Pois(k; \lambda) が考えられます。
* カ:条件p=λ/np = \lambda/nnn \to \inftyでオにつながっていることから、正規分布 N(x;np,np(1p))N(x; np, np(1-p)) が考えられます。
* キ:条件n=1n' = 1でエにつながっていることから、負の二項分布NB(k;n,p)NB(k; n', p')が考えられます。n=1n'=1より、幾何分布も考えられます。また、条件n=1n'=1より、ベルヌーイ分布も考えられます。

3. 最終的な答え

ア:b (超幾何分布)
イ:a (二項分布)
ウ:d (Polya-Eggenberger分布)
エ:h (ベルヌーイ分布)
オ:g (ポアソン分布)
カ:f (正規分布)
キ:e (負の二項分布)

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