バスケットボールのフリースローの練習において、1投ごとの成功確率が0.8である。10投成功したら練習を終了する。終了時点で失敗が3投以上である確率を求める。

確率論・統計学負の二項分布確率統計確率質量関数
2025/7/26

1. 問題の内容

バスケットボールのフリースローの練習において、1投ごとの成功確率が0.8である。10投成功したら練習を終了する。終了時点で失敗が3投以上である確率を求める。

2. 解き方の手順

この問題は、負の二項分布を用いて解く。負の二項分布は、成功回数が指定された回数になるまでに必要な試行回数をモデル化する。今回は、10回成功するまでに失敗する回数に注目する。
成功確率を pp、失敗確率を qq とすると、p=0.8p = 0.8q=1p=0.2q = 1 - p = 0.2 である。10回成功するまでに失敗する回数を XX とすると、XX は負の二項分布に従う。求める確率は P(X3)P(X \geq 3) である。これは、1P(X<3)=1[P(X=0)+P(X=1)+P(X=2)]1 - P(X < 3) = 1 - [P(X = 0) + P(X = 1) + P(X = 2)] で計算できる。
負の二項分布の確率質量関数は次の通り。
P(X=k)=(k+r1k)prqkP(X = k) = \binom{k + r - 1}{k} p^r q^k
ここで、rr は成功回数、kk は失敗回数である。
P(X=0)=(0+1010)(0.8)10(0.2)0=(90)(0.8)10=1×(0.8)100.107374P(X = 0) = \binom{0 + 10 - 1}{0} (0.8)^{10} (0.2)^0 = \binom{9}{0} (0.8)^{10} = 1 \times (0.8)^{10} \approx 0.107374
P(X=1)=(1+1011)(0.8)10(0.2)1=(101)(0.8)10(0.2)=10×(0.8)10×0.20.214748P(X = 1) = \binom{1 + 10 - 1}{1} (0.8)^{10} (0.2)^1 = \binom{10}{1} (0.8)^{10} (0.2) = 10 \times (0.8)^{10} \times 0.2 \approx 0.214748
P(X=2)=(2+1012)(0.8)10(0.2)2=(112)(0.8)10(0.2)2=55×(0.8)10×0.040.236223P(X = 2) = \binom{2 + 10 - 1}{2} (0.8)^{10} (0.2)^2 = \binom{11}{2} (0.8)^{10} (0.2)^2 = 55 \times (0.8)^{10} \times 0.04 \approx 0.236223
P(X<3)=P(X=0)+P(X=1)+P(X=2)0.107374+0.214748+0.236223=0.558345P(X < 3) = P(X = 0) + P(X = 1) + P(X = 2) \approx 0.107374 + 0.214748 + 0.236223 = 0.558345
P(X3)=1P(X<3)=10.5583450.441655P(X \geq 3) = 1 - P(X < 3) = 1 - 0.558345 \approx 0.441655

3. 最終的な答え

終了時点で失敗が3投以上である確率は約0.442である。 用いた基本確率分布は負の二項分布である。

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