袋の中に赤球3個と白球3個が入っている。 試行を以下の手順で繰り返す。 (ア) 袋から同時に2個の球を取り出す。 (イ) 取り出した2個の球が同色であれば、取り出した球をそのまま袋に戻し、色違いであれば赤球を2個袋に入れる。 (ウ) 最後に白球1個を袋に追加してかき混ぜ、1回目の試行を終える。 $n$回目の試行が終わった時点での袋の中の赤球の個数を$X_n$とする。 (1) $X_1 = 4$となる確率を求めよ。 (2) $X_2 = 4$となる確率を求めよ。 (3) $X_2 = 4$であったとき、$X_1 = 4$である条件付き確率を求めよ。

確率論・統計学確率条件付き確率確率過程
2025/7/6

1. 問題の内容

袋の中に赤球3個と白球3個が入っている。
試行を以下の手順で繰り返す。
(ア) 袋から同時に2個の球を取り出す。
(イ) 取り出した2個の球が同色であれば、取り出した球をそのまま袋に戻し、色違いであれば赤球を2個袋に入れる。
(ウ) 最後に白球1個を袋に追加してかき混ぜ、1回目の試行を終える。
nn回目の試行が終わった時点での袋の中の赤球の個数をXnX_nとする。
(1) X1=4X_1 = 4となる確率を求めよ。
(2) X2=4X_2 = 4となる確率を求めよ。
(3) X2=4X_2 = 4であったとき、X1=4X_1 = 4である条件付き確率を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) X1=4X_1=4となるのは、1回目の試行後に赤球が4個になる場合である。
これは、最初に2個の球を取り出す際に、色違いの球を取り出す場合に起こる。
全事象は6C2=6×52×1=15{}_6 C_2 = \frac{6 \times 5}{2 \times 1} = 15通りである。
色違いの球を取り出すのは、赤球1個、白球1個を取り出す場合なので、3C1×3C1=3×3=9{}_3 C_1 \times {}_3 C_1 = 3 \times 3 = 9通りである。
したがって、X1=4X_1 = 4となる確率は、915=35\frac{9}{15} = \frac{3}{5}である。
(2) X2=4X_2=4となるのは、2回目の試行後に赤球が4個になる場合である。
1回目の試行の結果によって場合分けをする。
(i) 1回目に色違いを取り出し、X1=4X_1=4の場合。
この時の袋の中身は赤球4個、白球3個である。
この状態から2回目にX2=4X_2=4となるのは、2回目に同じ色を取り出す場合である。
全事象は7C2=7×62×1=21{}_7 C_2 = \frac{7 \times 6}{2 \times 1} = 21通り。
2個とも赤を取り出すのは、4C2=4×32×1=6{}_4 C_2 = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6通り。
2個とも白を取り出すのは、3C2=3×22×1=3{}_3 C_2 = \frac{3 \times 2}{2 \times 1} = 3通り。
したがって、この場合は6+321=921=37\frac{6+3}{21} = \frac{9}{21} = \frac{3}{7}の確率でX2=4X_2 = 4となる。
1回目に色違いを取り出す確率は35\frac{3}{5}なので、この場合は35×37=935\frac{3}{5} \times \frac{3}{7} = \frac{9}{35}
(ii) 1回目に同色を取り出し、X1=3X_1=3の場合。
この時の袋の中身は赤球3個、白球4個である。
この状態から2回目にX2=4X_2=4となるのは、2回目に色違いを取り出す場合である。
全事象は7C2=7×62×1=21{}_7 C_2 = \frac{7 \times 6}{2 \times 1} = 21通り。
色違いの球を取り出すのは、赤球1個、白球1個を取り出す場合なので、3C1×4C1=3×4=12{}_3 C_1 \times {}_4 C_1 = 3 \times 4 = 12通り。
したがって、この場合は1221=47\frac{12}{21} = \frac{4}{7}の確率でX2=4X_2 = 4となる。
1回目に同色を取り出す確率は615=25\frac{6}{15} = \frac{2}{5}なので、この場合は25×47=835\frac{2}{5} \times \frac{4}{7} = \frac{8}{35}
以上より、X2=4X_2 = 4となる確率は、935+835=1735\frac{9}{35} + \frac{8}{35} = \frac{17}{35}
(3) X2=4X_2=4であったとき、X1=4X_1=4である条件付き確率を求める。
これは、P(X1=4X2=4)=P(X1=4X2=4)P(X2=4)P(X_1=4|X_2=4) = \frac{P(X_1=4 \cap X_2=4)}{P(X_2=4)}で計算できる。
P(X2=4)=1735P(X_2=4) = \frac{17}{35}
P(X1=4X2=4)P(X_1=4 \cap X_2=4)は、1回目に色違いを取り出し、2回目に同色を取り出す確率なので、35×37=935\frac{3}{5} \times \frac{3}{7} = \frac{9}{35}
したがって、P(X1=4X2=4)=9351735=917P(X_1=4|X_2=4) = \frac{\frac{9}{35}}{\frac{17}{35}} = \frac{9}{17}

3. 最終的な答え

(1) 35\frac{3}{5}
(2) 1735\frac{17}{35}
(3) 917\frac{9}{17}

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