放物線 $C: y = x^2 + x - 5$ と直線 $l: y = mx$ がある。 (1) $C$ と $l$ の交点の $x$ 座標を求める。 (2) $C$ と $l$ で囲まれた部分の面積 $S$ を $m$ で表す。 (3) $m$ が実数全体を変化するとき、$S$ の最小値を求める。

1. 問題の内容

放物線 $C: y = x^2 + x - 5$ と直線 $l: y = mx$ がある。

(1) $C$ と $l$ の交点の $x$ 座標を求める。

(2) $C$ と $l$ で囲まれた部分の面積 $S$ を $m$ で表す。

(3) $m$ が実数全体を変化するとき、$S$ の最小値を求める。

2. 解き方の手順

(1) $C$ と $l$ の交点の $x$ 座標は、$x^2 + x - 5 = mx$ の解として求められる。

$x^2 + (1-m)x - 5 = 0$

この2次方程式の解を求める。解の公式より、

$x = \frac{-(1-m) \pm \sqrt{(1-m)^2 - 4(1)(-5)}}{2} = \frac{m-1 \pm \sqrt{1 - 2m + m^2 + 20}}{2} = \frac{m-1 \pm \sqrt{m^2 - 2m + 21}}{2}$

(2) $C$ と $l$ で囲まれた部分の面積 $S$ を求める。

$x^2 + (1-m)x - 5 = 0$ の解を $\alpha, \beta$ ($\alpha < \beta$) とすると、

$\alpha = \frac{m-1 - \sqrt{m^2 - 2m + 21}}{2}$, $\beta = \frac{m-1 + \sqrt{m^2 - 2m + 21}}{2}$

$\beta - \alpha = \sqrt{m^2 - 2m + 21}$

$S = \int_\alpha^\beta (mx - (x^2 + x - 5)) dx = \int_\alpha^\beta (-x^2 + (m-1)x + 5) dx$

$S = -\int_\alpha^\beta (x-\alpha)(x-\beta) dx = \frac{1}{6}(\beta-\alpha)^3 = \frac{1}{6}(m^2 - 2m + 21)^{3/2}$

(3) $S$ の最小値を求める。

$S = \frac{1}{6}(m^2 - 2m + 21)^{3/2} = \frac{1}{6}((m-1)^2 + 20)^{3/2}$

$(m-1)^2 \ge 0$ より、$(m-1)^2 + 20 \ge 20$

よって、$S \ge \frac{1}{6}(20)^{3/2} = \frac{1}{6}(20\sqrt{20}) = \frac{1}{6}(20 \cdot 2\sqrt{5}) = \frac{40\sqrt{5}}{6} = \frac{20\sqrt{5}}{3}$

$m = 1$ のとき、$S$ は最小値 $\frac{20\sqrt{5}}{3}$ をとる。

3. 最終的な答え

(1) $x = \frac{m-1 \pm \sqrt{m^2 - 2m + 21}}{2}$

(2) $S = \frac{1}{6}(m^2 - 2m + 21)^{3/2}$

(3) $\frac{20\sqrt{5}}{3}$