ある店舗における1日あたりの缶コーヒーの売上本数のデータが与えられている。データは10個の数値で構成され、そのうち1つは未知数$a$で表されている。 (1) 1日あたりの本数の平均値が97本であるとき、$a$の値を求める。 (2) $a$の値がわからないとき、1日あたりの本数の中央値として何通りの値が考えられるかを求める。
2025/7/6
1. 問題の内容
ある店舗における1日あたりの缶コーヒーの売上本数のデータが与えられている。データは10個の数値で構成され、そのうち1つは未知数で表されている。
(1) 1日あたりの本数の平均値が97本であるとき、の値を求める。
(2) の値がわからないとき、1日あたりの本数の中央値として何通りの値が考えられるかを求める。
2. 解き方の手順
(1) 平均値の定義を利用しての値を求める。データの総和をデータの個数で割ると平均値になるので、以下の式が成り立つ。
これを解いての値を求める。
(2) の値が不明な場合の中央値を求める。与えられた9個のデータを小さい順に並べ、それにを加えた10個のデータの中央値を考える。10個のデータの中央値は、小さい方から5番目と6番目の値の平均値となる。の値によって、中央値がどのように変化するかを考察する。まず、9個のデータをソートする。
83, 85, 91, 94, 96, 99, 103, 105, 111
次に、がどの位置に入るかで場合分けする。
- の場合、ソートされたデータは以下のようになる。
- , 83, 85, 91, 94, 96, 99, 103, 105, 111
中央値は となる。
- の場合、ソートされたデータは以下のようになる。
- 83, 85, 91, 94, 96, , 99, 103, 105, 111
中央値は となる。
- の場合、ソートされたデータは以下のようになる。
- 83, 85, 91, 94, 96, 99, 103, 105, 111,
中央値は となる。
の値がわからないため、取りうる中央値の範囲を求める。は0以上の整数なので、の最小値は0、最大値は制限がないため無限大と考えることができる。
が0から96の間の整数ならば、中央値は95。
が96より大きく99より小さい整数ならば、中央値は。a=97のとき中央値は96.5、a=98のとき中央値は97。
が99以上の整数ならば、中央値は97.5。
取りうる中央値は95, 96.5, 97, 97.5の4通り。
3. 最終的な答え
(1)
(2) 4通り