問題は3つあります。 (1) いくつかの確率に関する命題の真偽を答える。 (2) サイコロを1つ投げたときの出目をXとするとき、累積分布関数 $F_X$ を求める。 (3) $f(x) = x^3$ の導関数を定義に従って計算する。

確率論・統計学確率累積分布関数確率密度関数導関数サイコロ
2025/7/6

1. 問題の内容

問題は3つあります。
(1) いくつかの確率に関する命題の真偽を答える。
(2) サイコロを1つ投げたときの出目をXとするとき、累積分布関数 FXF_X を求める。
(3) f(x)=x3f(x) = x^3 の導関数を定義に従って計算する。

2. 解き方の手順

(1) 真偽の判定
(a) 累積分布関数は非減少関数である。 **真**
(b) 累積分布関数 FXF_X と確率質量関数 PXP_X は等価である。 **偽** (離散型確率変数の場合、FXF_XPXP_Xは関連しているが、連続型確率変数の場合は等価ではない)
(c) 連続確率変数 XX が特定の実現値を取る確率は0である。 **真**
(d) 連続確率変数 XX の累積分布関数 FXF_X は連続である。 **真**
(e) 確率密度関数 fX(x)f_X(x) は累積分布関数 FXF_X の原始関数である。 **真**
(f) 確率密度関数 fX(x)f_X(x) の値は常に正である。 **偽** (0以上)
(g) 確率密度関数 fX(x)f_X(x) の値は1以下であるとは限らない。 **真**
(2) 累積分布関数の計算
サイコロの出目は1から6までの整数であり、それぞれの確率は 1/61/6 である。
累積分布関数 FX(x)F_X(x) は、確率変数 XXxx 以下の値をとる確率である。
したがって、
FX(x)=0F_X(x) = 0, x<1x < 1
FX(x)=1/6F_X(x) = 1/6, 1x<21 \le x < 2
FX(x)=2/6=1/3F_X(x) = 2/6 = 1/3, 2x<32 \le x < 3
FX(x)=3/6=1/2F_X(x) = 3/6 = 1/2, 3x<43 \le x < 4
FX(x)=4/6=2/3F_X(x) = 4/6 = 2/3, 4x<54 \le x < 5
FX(x)=5/6F_X(x) = 5/6, 5x<65 \le x < 6
FX(x)=1F_X(x) = 1, x6x \ge 6
(3) 導関数の計算
導関数の定義は次の通りです。
f(x)=limh0f(x+h)f(x)hf'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{f(x+h) - f(x)}{h}
f(x)=x3f(x) = x^3 なので、
f(x)=limh0(x+h)3x3hf'(x) = \lim_{h \to 0} \frac{(x+h)^3 - x^3}{h}
=limh0x3+3x2h+3xh2+h3x3h= \lim_{h \to 0} \frac{x^3 + 3x^2h + 3xh^2 + h^3 - x^3}{h}
=limh03x2h+3xh2+h3h= \lim_{h \to 0} \frac{3x^2h + 3xh^2 + h^3}{h}
=limh0(3x2+3xh+h2)= \lim_{h \to 0} (3x^2 + 3xh + h^2)
=3x2= 3x^2

3. 最終的な答え

(1)
(a) 真
(b) 偽
(c) 真
(d) 真
(e) 真
(f) 偽
(g) 真
(2)
$F_X(x) =
\begin{cases}
0, & x < 1 \\
1/6, & 1 \le x < 2 \\
1/3, & 2 \le x < 3 \\
1/2, & 3 \le x < 4 \\
2/3, & 4 \le x < 5 \\
5/6, & 5 \le x < 6 \\
1, & x \ge 6
\end{cases}
(3)
f(x)=3x2f'(x) = 3x^2

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