(1) 特異点を持つ条件
特異点を持つとは、∂x∂f=0 かつ ∂y∂f=0 となる点が存在することです。まず、偏微分を計算します。 ∂x∂f=3x2−3ay ∂y∂f=−3ax+3y2 これらが同時に0になる点を求めます。
3x2−3ay=0⇒x2=ay −3ax+3y2=0⇒y2=ax この連立方程式を解くと、 x4=a2y2=a3x。 よって x(x3−a3)=0。 したがって、特異点の候補は(0,0)と(a,a)です。 (0,0)が特異点の場合、f(0,0)=03−3a(0)(0)+03=0=b となります。しかし、b=0 であるため、(0,0)は特異点ではありません。 (a,a) が特異点の場合、f(a,a)=a3−3a(a)(a)+a3=a3−3a3+a3=−a3=b となります。したがって、b=−a3 が条件です。 (2) y=mx+n が恒等的に満たされる条件 x3−3axy+y3=b に y=mx+n を代入します。 x3−3ax(mx+n)+(mx+n)3=b x3−3amx2−3axn+m3x3+3m2nx2+3mn2x+n3=b (1+m3)x3+(3m2n−3am)x2+(3mn2−3an)x+(n3−b)=0 これが恒等的に0になるためには、すべての係数が0になる必要があります。
3m2n−3am=0 3mn2−3an=0 3n−3a(−1)=0⇒n=−a 3(−1)a2−3a(−a)=0 n3−b=0⇒(−a)3=b⇒b=−a3 したがって、m=−1,n=−a。 (3) x2−xy+y2−ax−ay+a2=0 の解 与えられた式は円錐曲線です。
x2−xy+y2−ax−ay+a2=0 (x2−xy+41y2)+43y2−ax−ay+a2=0 (x−21y)2−a(x+y)+43y2+a2=0 x2−(y+a)x+y2−ay+a2=0 x=2y+a±(y+a)2−4(y2−ay+a2) x=2y+a±y2+2ay+a2−4y2+4ay−4a2 x=2y+a±−3y2+6ay−3a2 x=2y+a±−3(y−a)2 実数解を持つには、y=a である必要があり、x=2a+a=a となります。 したがって、x=a,y=a。 (4) 曲線Cを図示する
f(x,y)=x3−3axy+y3=b b=−a3 なので、x3−3axy+y3+a3=0。 これは、原点が特異点となる葉線(Folium of Descartes)を平行移動したものです。