問題12-1: 2点 $P, Q \in \mathbb{R}^2$ と $r_1 > 0$, $r_2 > 0$ に対して、もし $||PQ|| > r_1 + r_2$ ならば $U_{r_1}(P) \cap U_{r_2}(Q) = \emptyset$ となることを示せ。ここで$U_r(P)$は点$P$を中心とする半径$r$の開円板を表す。 問題12-2: $f: \mathbb{R}^2 \rightarrow \mathbb{R}$ が $C^1$ 級関数で、ある $M_1 > 0$, $M_2 > 0$ があって、$\left|\frac{\partial f}{\partial x}(x,y)\right| \le M_1$, $\left|\frac{\partial f}{\partial y}(x,y)\right| \le M_2$ ((x,y) $\in \mathbb{R}^2$) ならば不等式 $|f(x+h, y+k) - f(x,y)| \le \sqrt{M_1^2 + M_2^2} \sqrt{h^2 + k^2}$ ((x,y) $\in \mathbb{R}^2$, h, k $\in \mathbb{R}$) が成立することを示せ。 問題12-3: $xyz$ 空間において不等式 $0 \le z \le 1 - x^2 - y^2$ で表わされる図形の概形を描け。
2025/7/6
1. 問題の内容
問題12-1:
2点 と , に対して、もし ならば となることを示せ。ここでは点を中心とする半径の開円板を表す。
問題12-2:
が 級関数で、ある , があって、, ((x,y) ) ならば不等式 ((x,y) , h, k ) が成立することを示せ。
問題12-3:
空間において不等式 で表わされる図形の概形を描け。
2. 解き方の手順
問題12-1:
と が空集合でないと仮定すると、ある点 が存在して かつ となる。
これは、 かつ を意味する。
三角不等式より、 となる。
これは問題の仮定 に矛盾する。
したがって、。
問題12-2:
平均値の定理を適用することを考えます。まず、 と定義します。
を満たす が存在します。
したがって、
Cauchy-Schwarzの不等式を用いると、
よって が成立する。
問題12-3:
は、 平面上に という円があり、その円板状の領域上の各点に対して、高さが から までの範囲にある領域を表す。
は放物面である。
は 平面である。
したがって、与えられた不等式は、 平面上の単位円を底面とし、上部が放物面で囲まれた立体である。
3. 最終的な答え
問題12-1:
問題12-2:
問題12-3:
平面上の単位円を底面とし、上部が放物面 で囲まれた立体。