1つのサイコロを1620回投げたとき、6の目が出る回数を$X$とします。このとき、$255 \le X \le 294$となる確率を求める問題です。$X$は二項分布$B(1620, \frac{1}{6})$に従います。

確率論・統計学二項分布正規分布近似連続修正確率
2025/7/7

1. 問題の内容

1つのサイコロを1620回投げたとき、6の目が出る回数をXXとします。このとき、255X294255 \le X \le 294となる確率を求める問題です。XXは二項分布B(1620,16)B(1620, \frac{1}{6})に従います。

2. 解き方の手順

二項分布B(n,p)B(n, p)において、nnが大きい場合、正規分布で近似することができます。
この問題の場合、n=1620n = 1620p=16p = \frac{1}{6}なので、平均μ\muと分散σ2\sigma^2は以下のようになります。
μ=np=1620×16=270\mu = np = 1620 \times \frac{1}{6} = 270
σ2=np(1p)=1620×16×56=225\sigma^2 = np(1-p) = 1620 \times \frac{1}{6} \times \frac{5}{6} = 225
したがって、標準偏差σ\sigmaσ=225=15\sigma = \sqrt{225} = 15となります。
XXは近似的に正規分布N(270,152)N(270, 15^2)に従います。
求める確率はP(255X294)P(255 \le X \le 294)ですが、連続修正を行う必要があります。
つまり、P(254.5<X<294.5)P(254.5 < X < 294.5)を計算します。
Z=XμσZ = \frac{X - \mu}{\sigma}として、ZZを標準正規分布に従う変数とします。
Z1=254.527015=15.5151.03Z_1 = \frac{254.5 - 270}{15} = \frac{-15.5}{15} \approx -1.03
Z2=294.527015=24.5151.63Z_2 = \frac{294.5 - 270}{15} = \frac{24.5}{15} \approx 1.63
したがって、求める確率はP(1.03<Z<1.63)P(-1.03 < Z < 1.63)となります。
これは、P(Z<1.63)P(Z<1.03)P(Z < 1.63) - P(Z < -1.03)と等しくなります。
標準正規分布表から、P(Z<1.63)0.9484P(Z < 1.63) \approx 0.9484P(Z<1.03)0.1515P(Z < -1.03) \approx 0.1515です。
P(1.03<Z<1.63)=0.94840.1515=0.7969P(-1.03 < Z < 1.63) = 0.9484 - 0.1515 = 0.7969

3. 最終的な答え

求める確率は約0.7969です。

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