袋の中に5枚のコインが入っている。そのうち2枚は両面A、残り3枚は片面A、片面Bである。 (i) 袋から無作為に1枚選び投げたとき、Aが出る確率を求めよ。 (ii) 袋から無作為に1枚選び投げたとき、Aが出た。このとき、裏面もAである確率を求めよ。

確率論・統計学確率条件付き確率ベイズの定理確率変数
2025/7/20

1. 問題の内容

袋の中に5枚のコインが入っている。そのうち2枚は両面A、残り3枚は片面A、片面Bである。
(i) 袋から無作為に1枚選び投げたとき、Aが出る確率を求めよ。
(ii) 袋から無作為に1枚選び投げたとき、Aが出た。このとき、裏面もAである確率を求めよ。

2. 解き方の手順

(i) Aが出る確率
まず、それぞれのコインを選ぶ確率を考える。どのコインも同様に確からしいので、確率は 15\frac{1}{5} である。
両面Aのコインを選ぶ確率は 25\frac{2}{5} で、このときAが出る確率は1である。
片面A、片面Bのコインを選ぶ確率は 35\frac{3}{5} で、このときAが出る確率は 12\frac{1}{2} である。
したがって、Aが出る確率は以下の式で計算できる。
25×1+35×12\frac{2}{5} \times 1 + \frac{3}{5} \times \frac{1}{2}
(ii) Aが出たとき、裏面もAである確率
これは条件付き確率の問題である。
Aが出たという条件のもとで、選んだコインが両面Aである確率を求める。
ベイズの定理を用いる。
P(両面AAが出た)=P(Aが出た両面A)×P(両面A)P(Aが出た)P(両面A | Aが出た) = \frac{P(Aが出た | 両面A) \times P(両面A)}{P(Aが出た)}
ここで、
P(Aが出た両面A)=1P(Aが出た | 両面A) = 1
P(両面A)=25P(両面A) = \frac{2}{5}
P(Aが出た)P(Aが出た) は(i)で求めた確率と同じである。

3. 最終的な答え

(i) Aが出る確率:
25×1+35×12=25+310=410+310=710\frac{2}{5} \times 1 + \frac{3}{5} \times \frac{1}{2} = \frac{2}{5} + \frac{3}{10} = \frac{4}{10} + \frac{3}{10} = \frac{7}{10}
(ii) Aが出たとき、裏面もAである確率:
P(両面AAが出た)=1×25710=25710=25×107=2035=47P(両面A | Aが出た) = \frac{1 \times \frac{2}{5}}{\frac{7}{10}} = \frac{\frac{2}{5}}{\frac{7}{10}} = \frac{2}{5} \times \frac{10}{7} = \frac{20}{35} = \frac{4}{7}
(i) 710\frac{7}{10}
(ii) 47\frac{4}{7}

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