問題は、$I_n = \int \frac{1}{(1+x^2)^n} dx$ という積分を計算する問題です。特に、$I_3$ の値を求めることが目的です。画像には、$I_n$ の漸化式と、$I_1$ および $I_3$ の計算過程が示されています。

解析学積分漸化式定積分arctan積分計算
2025/7/7

1. 問題の内容

問題は、In=1(1+x2)ndxI_n = \int \frac{1}{(1+x^2)^n} dx という積分を計算する問題です。特に、I3I_3 の値を求めることが目的です。画像には、InI_n の漸化式と、I1I_1 および I3I_3 の計算過程が示されています。

2. 解き方の手順

まず、InI_n の漸化式が与えられています。
In+1=12n(x(1+x2)n+(2n1)In)I_{n+1} = \frac{1}{2n} (\frac{x}{(1+x^2)^n} + (2n-1)I_n)
この漸化式を使って、I3I_3 を計算します。
I3I_3 を求めるには、I2I_2 の値が必要になります。漸化式から I2I_2 を求めるために n=1n=1 を代入します。
I2=12(1)(x(1+x2)1+(2(1)1)I1)=12(x1+x2+I1)I_2 = \frac{1}{2(1)} (\frac{x}{(1+x^2)^1} + (2(1)-1)I_1) = \frac{1}{2} (\frac{x}{1+x^2} + I_1)
また、I1=11+x2dx=arctanxI_1 = \int \frac{1}{1+x^2} dx = \arctan x であることが与えられています。
したがって、I2=12(x1+x2+arctanx)I_2 = \frac{1}{2} (\frac{x}{1+x^2} + \arctan x) となります。
次に、漸化式に n=2n=2 を代入して、I3I_3 を求めます。
I3=12(2)(x(1+x2)2+(2(2)1)I2)=14(x(1+x2)2+3I2)I_3 = \frac{1}{2(2)} (\frac{x}{(1+x^2)^2} + (2(2)-1)I_2) = \frac{1}{4} (\frac{x}{(1+x^2)^2} + 3I_2)
I2I_2 の値を代入します。
I3=14(x(1+x2)2+3(12(x1+x2+arctanx)))I_3 = \frac{1}{4} (\frac{x}{(1+x^2)^2} + 3(\frac{1}{2} (\frac{x}{1+x^2} + \arctan x)))
I3=14(x(1+x2)2+32x1+x2+32arctanx)I_3 = \frac{1}{4} (\frac{x}{(1+x^2)^2} + \frac{3}{2} \frac{x}{1+x^2} + \frac{3}{2} \arctan x)
I3=x4(1+x2)2+3x8(1+x2)+38arctanxI_3 = \frac{x}{4(1+x^2)^2} + \frac{3x}{8(1+x^2)} + \frac{3}{8} \arctan x

3. 最終的な答え

I3=x4(1+x2)2+3x8(1+x2)+38arctanxI_3 = \frac{x}{4(1+x^2)^2} + \frac{3x}{8(1+x^2)} + \frac{3}{8} \arctan x

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