$x$ の方程式 $x^3 - x^2 - x + a = 0$ が異なる2つの実数解を持つような $a$ の値をすべて求める。

解析学三次方程式微分実数解関数の増減
2025/7/7

1. 問題の内容

xx の方程式 x3x2x+a=0x^3 - x^2 - x + a = 0 が異なる2つの実数解を持つような aa の値をすべて求める。

2. 解き方の手順

方程式を f(x)=x3x2x+a=0f(x) = x^3 - x^2 - x + a = 0 とおく。f(x)=0f(x)=0 が異なる2つの実数解を持つためには、f(x)=0f'(x)=0 が実数解を持ち、かつその解において f(x)=0f(x)=0 となる必要がある。
まず、f(x)f'(x) を計算する。
f(x)=3x22x1f'(x) = 3x^2 - 2x - 1
f(x)=0f'(x) = 0 となる xx を求める。
3x22x1=03x^2 - 2x - 1 = 0
(3x+1)(x1)=0(3x + 1)(x - 1) = 0
したがって、x=1,13x = 1, -\frac{1}{3}f(x)=0f'(x) = 0 の解である。
次に、x=1x = 1 のとき f(x)=0f(x) = 0 となる aa の値を求める。
f(1)=13121+a=0f(1) = 1^3 - 1^2 - 1 + a = 0
111+a=01 - 1 - 1 + a = 0
1+a=0-1 + a = 0
a=1a = 1
次に、x=13x = -\frac{1}{3} のとき f(x)=0f(x) = 0 となる aa の値を求める。
f(13)=(13)3(13)2(13)+a=0f\left(-\frac{1}{3}\right) = \left(-\frac{1}{3}\right)^3 - \left(-\frac{1}{3}\right)^2 - \left(-\frac{1}{3}\right) + a = 0
12719+13+a=0-\frac{1}{27} - \frac{1}{9} + \frac{1}{3} + a = 0
127327+927+a=0-\frac{1}{27} - \frac{3}{27} + \frac{9}{27} + a = 0
527+a=0\frac{5}{27} + a = 0
a=527a = -\frac{5}{27}
a=1a = 1 のとき、
f(x)=x3x2x+1=(x1)(x21)=(x1)(x1)(x+1)=(x1)2(x+1)=0f(x) = x^3 - x^2 - x + 1 = (x-1)(x^2-1) = (x-1)(x-1)(x+1) = (x-1)^2(x+1) = 0
解は x=1,1x = 1, -1 となり、異なる2つの実数解を持つ。
a=527a = -\frac{5}{27} のとき、
f(x)=x3x2x527=0f(x) = x^3 - x^2 - x - \frac{5}{27} = 0
x=13x = -\frac{1}{3} は重解なので f(x)=(x+13)2(xc)f(x)=(x+\frac{1}{3})^2(x-c) の形になるはず
x3x2x527=(x+13)2(xc)=(x2+23x+19)(xc)=x3+(23c)x2+(1923c)x19cx^3 - x^2 - x - \frac{5}{27} = (x+\frac{1}{3})^2(x-c) = (x^2+\frac{2}{3}x+\frac{1}{9})(x-c) = x^3+(\frac{2}{3}-c)x^2+(\frac{1}{9}-\frac{2}{3}c)x-\frac{1}{9}c
23c=1\frac{2}{3}-c = -1 より c=53c = \frac{5}{3}
1923c=1\frac{1}{9}-\frac{2}{3}c = -1 より 19109=1\frac{1}{9}-\frac{10}{9} = -1 これは成り立つ
19c=527-\frac{1}{9}c = -\frac{5}{27} これは成り立つ
f(x)=(x+13)2(x53)f(x)=(x+\frac{1}{3})^2(x-\frac{5}{3})
解は x=13,53x = -\frac{1}{3}, \frac{5}{3} となり、異なる2つの実数解を持つ。

3. 最終的な答え

a=1,527a = 1, -\frac{5}{27}

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