次の二つの不等式を解きます。 (1) $|x| - 2|x+3| \ge 0$ (2) $|x| + |x-1| < x+4$

1. 問題の内容

次の二つの不等式を解きます。

(1) $|x| - 2|x+3| \ge 0$

(2) $|x| + |x-1| < x+4$

2. 解き方の手順

(1) $|x| - 2|x+3| \ge 0$

まず、$|x|$と$|x+3|$の中身が0になる点を考えます。$x=0$と$x=-3$です。

これにより、数直線は$x<-3$, $-3 \le x < 0$, $0 \le x$の3つの区間に分割されます。

- $x<-3$のとき、$x<0$かつ$x+3<0$なので、与えられた不等式は以下のように変形できます。

$-x - 2(-(x+3)) \ge 0$

$-x + 2(x+3) \ge 0$

$-x + 2x + 6 \ge 0$

$x \ge -6$

よって、$-6 \le x < -3$

- $-3 \le x < 0$のとき、$x<0$かつ$x+3 \ge 0$なので、与えられた不等式は以下のように変形できます。

$-x - 2(x+3) \ge 0$

$-x - 2x - 6 \ge 0$

$-3x \ge 6$

$x \le -2$

よって、$-3 \le x \le -2$

- $0 \le x$のとき、$x \ge 0$かつ$x+3>0$なので、与えられた不等式は以下のように変形できます。

$x - 2(x+3) \ge 0$

$x - 2x - 6 \ge 0$

$-x \ge 6$

$x \le -6$

これは$0 \le x$と矛盾するため、解なし。

したがって、$x$の範囲は $-6 \le x < -3$または$-3 \le x \le -2$であるから、$-6 \le x \le -2$となります。

(2) $|x| + |x-1| < x+4$

$|x|$と$|x-1|$の中身が0になる点を考えます。$x=0$と$x=1$です。

これにより、数直線は$x<0$, $0 \le x < 1$, $1 \le x$の3つの区間に分割されます。

- $x<0$のとき、$x<0$かつ$x-1<0$なので、与えられた不等式は以下のように変形できます。

$-x - (x-1) < x+4$

$-x - x + 1 < x+4$

$-2x + 1 < x+4$

$-3x < 3$

$x > -1$

よって、$-1 < x < 0$

- $0 \le x < 1$のとき、$x \ge 0$かつ$x-1 < 0$なので、与えられた不等式は以下のように変形できます。

$x - (x-1) < x+4$

$x - x + 1 < x+4$

$1 < x+4$

$x > -3$

よって、$0 \le x < 1$

- $1 \le x$のとき、$x \ge 0$かつ$x-1 \ge 0$なので、与えられた不等式は以下のように変形できます。

$x + (x-1) < x+4$

$x + x - 1 < x+4$

$2x - 1 < x+4$

$x < 5$

よって、$1 \le x < 5$

したがって、$x$の範囲は $-1 < x < 0$または$0 \le x < 1$または$1 \le x < 5$であるから、$-1 < x < 5$となります。

3. 最終的な答え

(1) $-6 \le x \le -2$

(2) $-1 < x < 5$