$\sqrt{x^2 + 4x} + ax + b$ が $x \to \infty$ で定数に収束するための条件として、$a = -1$ でなければならない理由を説明する。

1. 問題の内容

$\sqrt{x^2 + 4x} + ax + b$ が $x \to \infty$ で定数に収束するための条件として、$a = -1$ でなければならない理由を説明する。

2. 解き方の手順

まず、$\sqrt{x^2 + 4x}$ を $x$ が大きいときどのように近似できるかを考えます。$x>0$として、

$$\sqrt{x^2 + 4x} = \sqrt{x^2(1 + \frac{4}{x})} = x\sqrt{1 + \frac{4}{x}}.$$

ここで、$x \to \infty$ のとき $\frac{4}{x} \to 0$ なので、$\sqrt{1 + \frac{4}{x}}$ をテイラー展開を用いて近似できます。

$\sqrt{1+y} \approx 1 + \frac{1}{2}y$ ($y \approx 0$) を使うと、

$$\sqrt{1 + \frac{4}{x}} \approx 1 + \frac{1}{2} \cdot \frac{4}{x} = 1 + \frac{2}{x}.$$

したがって、

$$\sqrt{x^2 + 4x} \approx x(1 + \frac{2}{x}) = x + 2.$$

元の式に代入すると、

$$\sqrt{x^2 + 4x} + ax + b \approx (x + 2) + ax + b = (1 + a)x + (2 + b).$$

この式が $x \to \infty$ で定数に収束するためには、$x$ の係数が $0$ でなければなりません。つまり、$1 + a = 0$ より $a = -1$ でなければなりません。

$a = -1$ のとき、

$$\sqrt{x^2 + 4x} - x + b \approx 2 + b.$$

この式が定数に収束するため、$\lim_{x \to \infty} \sqrt{x^2 + 4x} - x + b$ は定数になります。したがって、$a = -1$ でなければなりません。

厳密に計算すると、

\begin{align*}

\sqrt{x^2 + 4x} + ax + b &= \sqrt{x^2 + 4x} + ax + b \\

&= \sqrt{x^2 + 4x} + ax + b \\

&= x \sqrt{1 + \frac{4}{x}} + ax + b

\end{align*}

ここで、$a = -1$ とすると、

$\sqrt{x^2 + 4x} - x + b = x(\sqrt{1 + \frac{4}{x}} - 1) + b$

$\sqrt{1 + \frac{4}{x}} - 1 = \frac{(\sqrt{1 + \frac{4}{x}} - 1)(\sqrt{1 + \frac{4}{x}} + 1)}{\sqrt{1 + \frac{4}{x}} + 1} = \frac{1 + \frac{4}{x} - 1}{\sqrt{1 + \frac{4}{x}} + 1} = \frac{\frac{4}{x}}{\sqrt{1 + \frac{4}{x}} + 1}$

$x(\sqrt{1 + \frac{4}{x}} - 1) = \frac{4}{\sqrt{1 + \frac{4}{x}} + 1}$

$\lim_{x \to \infty} \frac{4}{\sqrt{1 + \frac{4}{x}} + 1} + b = \frac{4}{\sqrt{1+0} + 1} + b = \frac{4}{2} + b = 2 + b$

したがって、$a = -1$ でなければ、$\sqrt{x^2 + 4x} + ax + b$ は定数に収束しません。

3. 最終的な答え

$\sqrt{x^2 + 4x} + ax + b$ が $x \to \infty$ で定数に収束するためには、$a = -1$ でなければならない。$a$ が $-1$ でない場合、$x$ の項が残り、$x \to \infty$ で発散してしまうため。