1次変換 $f$ によって、点 $P(1,1)$ と点 $Q(1,3)$ がどちらも点 $R(4,1)$ に移されるとき、$f$ に逆変換が存在するかどうかを調べる問題です。
2025/7/7
1. 問題の内容
1次変換 によって、点 と点 がどちらも点 に移されるとき、 に逆変換が存在するかどうかを調べる問題です。
2. 解き方の手順
1次変換 が逆変換を持つための必要十分条件は、その変換を表す行列の行列式が0でないことです。
1次変換 が存在すると仮定し、その変換を表す行列を
A = \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix}
とします。
点 が点 に移されることから、
\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 \\ 1 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 4 \\ 1 \end{pmatrix}
つまり、
\begin{cases} a + b = 4 \\ c + d = 1 \end{cases}
点 が点 に移されることから、
\begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} \begin{pmatrix} 1 \\ 3 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 4 \\ 1 \end{pmatrix}
つまり、
\begin{cases} a + 3b = 4 \\ c + 3d = 1 \end{cases}
これらの連立方程式を解きます。
最初の連立方程式から
\begin{cases} a + b = 4 \\ a + 3b = 4 \end{cases}
2番目の式から1番目の式を引くと となり、。これを1番目の式に代入すると 。
2番目の連立方程式から
\begin{cases} c + d = 1 \\ c + 3d = 1 \end{cases}
2番目の式から1番目の式を引くと となり、。これを1番目の式に代入すると 。
したがって、 となります。
行列 の行列式は です。
行列式が0であるため、 には逆変換が存在しません。
3. 最終的な答え
に逆変換は存在しない。