(2) $2^x + 2^{-x} = 0$ の実数解の個数を求める。 (3) $t = 2^x + 2^{-x}$ のとき、$t$ の取り得る値の範囲と、$t$ の値を一つ定めたときの $x$ の値の個数を求める。 (4) $y = (t-4)^2 + 2$ と $y=a$ のグラフの共有点の個数から、元の問題の方程式の実数解の個数を判定する問題。$a$ の値によって実数解が存在しない、2個、3個、4個の場合を区別する。

代数学指数関数相加相乗平均二次方程式実数解グラフ
2025/7/7

1. 問題の内容

(2) 2x+2x=02^x + 2^{-x} = 0 の実数解の個数を求める。
(3) t=2x+2xt = 2^x + 2^{-x} のとき、tt の取り得る値の範囲と、tt の値を一つ定めたときの xx の値の個数を求める。
(4) y=(t4)2+2y = (t-4)^2 + 2y=ay=a のグラフの共有点の個数から、元の問題の方程式の実数解の個数を判定する問題。aa の値によって実数解が存在しない、2個、3個、4個の場合を区別する。

2. 解き方の手順

(2) 2x+2x=02^x + 2^{-x} = 0 について、指数関数は常に正であるから、2x>02^x > 0 かつ 2x>02^{-x} > 0 である。したがって、2x+2x2^x + 2^{-x} は常に正であり、0になることはない。
(3)
t=2x+2xt = 2^x + 2^{-x} について、相加平均・相乗平均の関係より、
t=2x+2x22x2x=21=2t = 2^x + 2^{-x} \ge 2\sqrt{2^x \cdot 2^{-x}} = 2\sqrt{1} = 2
したがって、t2t \ge 2 である。
tt の値を一つ定めたとき、2x+2x=t2^x + 2^{-x} = t を満たす xx の個数を考える。
両辺に 2x2^x をかけて整理すると、(2x)2t(2x)+1=0(2^x)^2 - t(2^x) + 1 = 0
2x=X2^x = X とおくと、X2tX+1=0X^2 - tX + 1 = 0
X=t±t242X = \frac{t \pm \sqrt{t^2 - 4}}{2}
X>0X > 0 である必要がある。t2t \ge 2 より t240t^2 - 4 \ge 0 であり、XX は常に実数解を持つ。
t>2t > 2 のとき、t24>0t^2 - 4 > 0 より t24>0\sqrt{t^2-4} > 0 なので、 X1=t+t242>0X_1 = \frac{t + \sqrt{t^2 - 4}}{2} > 0X2=tt242>0X_2 = \frac{t - \sqrt{t^2 - 4}}{2} > 0 は異なる2つの正の実数解を持つ。このとき x=log2Xx = \log_2 X も異なる2つの実数解を持つ。
t=2t = 2 のとき、X=2±02=1X = \frac{2 \pm \sqrt{0}}{2} = 1 となり、2x=12^x = 1 より x=0x = 0 となる。
したがって、t>2t > 2 のとき xx は2個、t=2t=2 のとき xx は1個である。
(4)
y=(t4)2+2y = (t-4)^2 + 2y=ay=a のグラフの共有点の個数から、元の問題の方程式の実数解の個数を判定する。t2t \ge 2 であることに注意。
y=(t4)2+2y = (t-4)^2 + 2t=4t=4 で最小値2を取る下に凸の放物線。
ttxx の関係から、t=2t=2 のとき xx は1個、t>2t>2 のとき xx は2個である。
- a<2a < 2 のとき、共有点を持たないため、実数解は存在しない。
- a=2a = 2 のとき、t=4t=4 で1つの共有点を持つ。t=4>2t=4 > 2 なので、xx は2個。
- 2<a<62 < a < 6 のとき、tt は2つの値を持つ。2<t<42 < t < 4 の値と t>4t > 4 の値。t>2t>2 なので、xx は4個。
- a=6a = 6 のとき、t=2t=2t=6t=6 となり、t=2t=2 のとき xx は1個、t=6t=6 のとき xx は2個。したがって、xx は3個。
- a>6a > 6 のとき、tt は2つの値を持つ。両方とも t>2t > 2 なので、xx は4個。

3. 最終的な答え

(2) 実数解をもたない
(3) tt の取り得る値の範囲は t2t \ge 2 なので、オ:⑤
tt の値を一つ定めたときの xx の値の個数は、t=2t=2 のとき1個、t>2t>2 のとき2個なので、カ:①
(4) 実数解が存在しないのは a<2a < 2 のときなので、キ:⓪
実数解がちょうど2個存在するのは a=2a=2 のときなので、ク:②
実数解がちょうど3個存在するのは a=6a=6 のときなので、コ:④
実数解がちょうど4個存在するのは 2<a<62 < a < 6または a>6a > 6のときなので、サ:⑦, ⑧

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