自然数全体の集合をUとし、集合A, Bを以下のように定義します。 $A = \{n \mid n \text{は30で割り切れない自然数}\}$ $B = \{n \mid n \text{は5で割り切れない自然数}\}$ 問題は、以下の文中の空欄に当てはまるものを選択肢から選ぶ問題です。 (1) 自然数nがAに属することは、nが10で割り切れないための[7]。 (2) 自然数nがBに属することは、nが15で割り切れないための[8]。 選択肢: ① 必要十分条件である ② 必要条件であるが、十分条件ではない ③ 十分条件であるが、必要条件ではない ④ 必要条件でも十分条件でもない
2025/7/7
1. 問題の内容
自然数全体の集合をUとし、集合A, Bを以下のように定義します。
問題は、以下の文中の空欄に当てはまるものを選択肢から選ぶ問題です。
(1) 自然数nがAに属することは、nが10で割り切れないための[7]。
(2) 自然数nがBに属することは、nが15で割り切れないための[8]。
選択肢:
① 必要十分条件である
② 必要条件であるが、十分条件ではない
③ 十分条件であるが、必要条件ではない
④ 必要条件でも十分条件でもない
2. 解き方の手順
(1) 自然数nがAに属すること()は、が30で割り切れないことを意味します。
が10で割り切れないことは、のための十分条件であるか、必要条件であるかを検討します。
* が10で割り切れない が30で割り切れない:
が10で割り切れないならば、 (kは整数、rは1, 2, ..., 9)と表せます。このとき、が30で割り切れると仮定すると、 (mは整数)となります。しかし、より、となり、が10で割り切れてしまい、は1, 2, ..., 9のいずれかであることに矛盾します。したがって、が10で割り切れないならば、は30で割り切れません。これは十分条件です。
* が30で割り切れない が10で割り切れない:
が30で割り切れないとしても、が10で割り切れる場合があります。例えば、のとき、は30で割り切れませんが、10で割り切れます。これは必要条件ではありません。
したがって、がAに属することは、が10で割り切れないための十分条件であるが、必要条件ではありません。
(2) 自然数nがBに属すること()は、が5で割り切れないことを意味します。
が15で割り切れないことは、のための十分条件であるか、必要条件であるかを検討します。
* が15で割り切れない が5で割り切れない:
が15で割り切れないならば、 (kは整数、rは1, 2, ..., 14)と表せます。このとき、が5で割り切れると仮定すると、 (mは整数)となります。しかし、より、となり、が5で割り切れてしまいます。は1, 2, ..., 14のいずれかであるため、これは、が5の倍数でない場合に矛盾します。たとえば、のとき、が15で割り切れないことは、が5で割り切れないことの十分条件になりえます。
* が5で割り切れない が15で割り切れない:
が5で割り切れないならば、 (kは整数、rは1, 2, 3, 4)と表せます。もし、が15で割り切れるならば、 (mは整数)と表せます。ここで、より、となり、が5で割り切れてしまい、は1, 2, 3, 4のいずれかであることに矛盾します。したがって、が5で割り切れないならば、は15で割り切れません。これは必要条件です。
が15で割り切れないならば、が5で割り切れないは成り立ちませんが、が5で割り切れないならば、が15で割り切れないは成り立ちます。そのため、がBに属することは、が15で割り切れないための必要条件であるが、十分条件ではありません。
3. 最終的な答え
7: ③
8: ②