半径2の円$O_1$と半径$\sqrt{5}$の円$O_2$は、2点$A, B$で交わっており、それぞれの円の中心は互いに他の円の外部にある。$\angle AO_1B = \frac{\pi}{3}$のとき、次の値を求めよ。 (1) 線分$AB$の長さ$l$ (2) 2つの円の重なる部分の面積$S$

はい、承知いたしました。問題文を読み解き、解いていきます。

1. 問題の内容

半径2の円$O_1$と半径$\sqrt{5}$の円$O_2$は、2点$A, B$で交わっており、それぞれの円の中心は互いに他の円の外部にある。$\angle AO_1B = \frac{\pi}{3}$のとき、次の値を求めよ。

(1) 線分$AB$の長さ$l$

(2) 2つの円の重なる部分の面積$S$

2. 解き方の手順

(1) 線分$AB$の長さ$l$を求める

円$O_1$において、$\angle AO_1B = \frac{\pi}{3}$、半径$O_1A = O_1B = 2$である。三角形$AO_1B$は二等辺三角形であり、$\angle AO_1B = \frac{\pi}{3}$であるから、正三角形である。

したがって、$AB = O_1A = O_1B = 2$

$l = 2$

(2) 2つの円の重なる部分の面積$S$を求める

重なる部分の面積は、扇形$AO_1B$の面積と三角形$AO_1B$の面積の差、および扇形$AO_2B$の面積と三角形$AO_2B$の面積の差の和として求められる。

まず、円$O_1$について、扇形$AO_1B$の面積は、

$\frac{1}{2} r^2 \theta = \frac{1}{2} \cdot 2^2 \cdot \frac{\pi}{3} = \frac{2\pi}{3}$

三角形$AO_1B$の面積は、$AO_1B$は正三角形なので、

$\frac{1}{2} \cdot 2 \cdot 2 \cdot \sin \frac{\pi}{3} = 2 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = \sqrt{3}$

したがって、円$O_1$における弓形の面積は、$\frac{2\pi}{3} - \sqrt{3}$となる。

次に、円$O_2$について、$O_2A = O_2B = \sqrt{5}$、$AB = 2$である。余弦定理より、

$\cos \angle AO_2B = \frac{(\sqrt{5})^2 + (\sqrt{5})^2 - 2^2}{2 \cdot \sqrt{5} \cdot \sqrt{5}} = \frac{5 + 5 - 4}{10} = \frac{6}{10} = \frac{3}{5}$

したがって、$\angle AO_2B = \arccos(\frac{3}{5})$となる。

扇形$AO_2B$の面積は、

$\frac{1}{2} r^2 \theta = \frac{1}{2} \cdot (\sqrt{5})^2 \cdot \arccos(\frac{3}{5}) = \frac{5}{2} \arccos(\frac{3}{5})$

三角形$AO_2B$の面積は、

$\frac{1}{2} \cdot (\sqrt{5}) \cdot (\sqrt{5}) \cdot \sin (\arccos(\frac{3}{5}))$

$\sin(\arccos(x)) = \sqrt{1 - x^2}$より、$\sin(\arccos(\frac{3}{5})) = \sqrt{1 - (\frac{3}{5})^2} = \sqrt{1 - \frac{9}{25}} = \sqrt{\frac{16}{25}} = \frac{4}{5}$

したがって、三角形$AO_2B$の面積は、

$\frac{1}{2} \cdot 5 \cdot \frac{4}{5} = 2$

円$O_2$における弓形の面積は、$\frac{5}{2} \arccos(\frac{3}{5}) - 2$となる。

重なる部分の面積$S$は、

$S = (\frac{2\pi}{3} - \sqrt{3}) + (\frac{5}{2} \arccos(\frac{3}{5}) - 2)$

$S = \frac{2\pi}{3} - \sqrt{3} + \frac{5}{2} \arccos(\frac{3}{5}) - 2$

3. 最終的な答え

(1) $l = 2$

(2) $S = \frac{2\pi}{3} - \sqrt{3} + \frac{5}{2} \arccos(\frac{3}{5}) - 2$