半径2の円$O_1$と半径1の円$O_2$は2点A,Bで交わり、2つの円の中心は互いに他の円の外部にある。$\angle A O_1 B = \frac{\pi}{3}$ のとき、次の値を求めよ。 (1) $\angle AO_2 B$ (2) 円$O_1$における弦ABの長さL (3) 2つの円の重なる部分の面積S

幾何学扇形面積余弦定理二等辺三角形正三角形
2025/7/7

1. 問題の内容

半径2の円O1O_1と半径1の円O2O_2は2点A,Bで交わり、2つの円の中心は互いに他の円の外部にある。AO1B=π3\angle A O_1 B = \frac{\pi}{3} のとき、次の値を求めよ。
(1) AO2B\angle AO_2 B
(2) 円O1O_1における弦ABの長さL
(3) 2つの円の重なる部分の面積S

2. 解き方の手順

(1) AO2B\angle AO_2 Bを求める
AO1B=π3\angle AO_1 B = \frac{\pi}{3} なので、中心角は円周角の2倍の関係から、円O1O_1における弧ABに対する円周角AO1B\angle AO_1Bπ3\frac{\pi}{3}である。
同様に、円O2O_2における弧ABに対する中心角をAO2B\angle AO_2Bとする。
三角形AO1BAO_1Bと三角形AO2BAO_2Bはそれぞれ二等辺三角形である。
O1A=O1B=2O_1A = O_1B = 2より、三角形AO1BAO_1Bは二等辺三角形であり、AO1B=π3\angle AO_1B = \frac{\pi}{3}なので正三角形である。
したがって、AB=2AB = 2となる。
O2A=O2B=1O_2A = O_2B = 1より、三角形AO2BAO_2Bは二等辺三角形である。
余弦定理より、AB2=O2A2+O2B22O2AO2BcosAO2BAB^2 = O_2A^2 + O_2B^2 - 2O_2A \cdot O_2B \cos \angle AO_2Bが成り立つので、22=12+12211cosAO2B2^2 = 1^2 + 1^2 - 2 \cdot 1 \cdot 1 \cos \angle AO_2Bとなる。
4=22cosAO2B4 = 2 - 2 \cos \angle AO_2Bより、2=2cosAO2B2 = -2 \cos \angle AO_2Bとなり、cosAO2B=1\cos \angle AO_2B = -1となる。
よって、AO2B=π\angle AO_2B = \piとなる。
(2) 円O1O_1における弦ABの長さLを求める
三角形AO1BAO_1Bは正三角形であるため、AB=O1A=O1B=2AB = O_1A = O_1B = 2
したがって、L=2L = 2である。
(3) 2つの円の重なる部分の面積Sを求める
O1O_1における扇形AO1BAO_1Bの面積は12r2θ=1222π3=2π3\frac{1}{2} r^2 \theta = \frac{1}{2} \cdot 2^2 \cdot \frac{\pi}{3} = \frac{2\pi}{3}である。
三角形AO1BAO_1Bの面積は1222sinπ3=232=3\frac{1}{2} \cdot 2 \cdot 2 \cdot \sin \frac{\pi}{3} = 2 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} = \sqrt{3}である。
O1O_1における弓形の面積は2π33\frac{2\pi}{3} - \sqrt{3}である。
O2O_2における扇形AO2BAO_2Bの面積は12r2θ=1212π=π2\frac{1}{2} r^2 \theta = \frac{1}{2} \cdot 1^2 \cdot \pi = \frac{\pi}{2}である。
三角形AO2BAO_2Bは、O2A+O2B=1+1=2=ABO_2A + O_2B = 1 + 1 = 2 = ABであるため、点O2O_2は線分AB上にある。つまり、三角形AO2BAO_2Bの面積は0である。
O2O_2における弓形の面積はπ2\frac{\pi}{2}である。
重なる部分の面積は、円O1O_1における弓形の面積と、円O2O_2における弓形の面積の和であるから、
S=2π33+π2=4π+3π63=7π63S = \frac{2\pi}{3} - \sqrt{3} + \frac{\pi}{2} = \frac{4\pi + 3\pi}{6} - \sqrt{3} = \frac{7\pi}{6} - \sqrt{3}となる。

3. 最終的な答え

(1) AO2B=π\angle AO_2 B = \pi
(2) L = 2
(3) S=7π63S = \frac{7\pi}{6} - \sqrt{3}

「幾何学」の関連問題

点 $F(0, 2)$ からの距離と、直線 $y = -1$ からの距離の比が $1:2$ である点 $P$ の軌跡を求める問題です。

軌跡楕円距離
2025/7/10

点(3, 0)から楕円 $x^2 + 4y^2 = 4$に引いた接線の方程式と、その接点の座標を求めよ。

楕円接線座標方程式
2025/7/10

点 $(-1, 1)$ と直線 $x=5$ からの距離が等しい点の軌跡を求めよ。

軌跡放物線距離
2025/7/10

座標平面上において、長さが9である線分ABがある。点Aはx軸上を、点Bはy軸上を動くとき、線分ABを1:2に内分する点Pの軌跡を求めよ。

軌跡内分点楕円
2025/7/10

2点 $(0, 3)$, $(0, -3)$ を焦点とし、短軸の長さが4である楕円の方程式を求めよ。

楕円焦点短軸方程式座標
2025/7/10

放物線 $y^2 = -4x$ の概形を描き、その焦点の座標と準線の方程式を求める。

放物線焦点準線二次曲線
2025/7/10

$\mathbb{R}^2$ 上の3点 $O = \begin{pmatrix} 0 \\ 0 \end{pmatrix}$、$P = \begin{pmatrix} 3 \\ 1 \end{pmat...

ベクトル内積直交座標
2025/7/10

点 $A(1, -2)$ を通り、方向ベクトル $\vec{v} = \begin{pmatrix} 2 \\ -1 \end{pmatrix}$ を持つ直線の、ベクトル方程式、媒介変数表示、媒介変数...

ベクトル直線ベクトル方程式媒介変数表示方程式
2025/7/10

三角形ABCにおいて、APは角Aの二等分線である。BP = $x$, PC = 3, AB = 9, AC = 6であるとき、$x$の値を求める。

三角形角の二等分線の定理幾何
2025/7/10

三角形ABCにおいて、∠B = 25°、∠C = 65°である。点Oは三角形内部にあり、∠OBC = 25°である。∠OAC = $x$ とするとき、$x$ の値を求める問題である。

三角形角度内角の和相似図形
2025/7/10