1つのサイコロを投げ、奇数の目が出たら1点、偶数の目が出たら出た目の数を点数とする。このサイコロを3回投げた時、合計点が3の倍数になる確率を求める問題です。

確率論・統計学確率確率分布サイコロ確率母関数剰余
2025/7/7

1. 問題の内容

1つのサイコロを投げ、奇数の目が出たら1点、偶数の目が出たら出た目の数を点数とする。このサイコロを3回投げた時、合計点が3の倍数になる確率を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、1回の試行で得られる点数の確率分布を考えます。
- 奇数の目(1, 3, 5)が出る確率は 36=12\frac{3}{6} = \frac{1}{2} で、このとき1点を得ます。
- 偶数の目(2, 4, 6)が出る確率は 36=12\frac{3}{6} = \frac{1}{2} で、それぞれ2点、4点、6点を得ます。
したがって、1回の試行で得られる点数とその確率は以下のようになります。
- 1点を得る確率: 12\frac{1}{2}
- 2点を得る確率: 16\frac{1}{6}
- 4点を得る確率: 16\frac{1}{6}
- 6点を得る確率: 16\frac{1}{6}
3回の試行で合計点が3の倍数になる場合を考えます。
合計点が3の倍数になる組み合わせは以下の通りです。
- (1, 1, 1): 合計3点
- (1, 2, X): 合計が3の倍数になるのはX=3, 6しかない。3はないのでX=6のみ。
- (2, 2, 2): 合計6点
- (4, 4, 4): 合計12点
- (6, 6, 6): 合計18点
- その他、これらの組み合わせの順列も考慮します。
しかし、3回の合計点が3の倍数となる確率を直接計算するのは複雑なので、別の方法を考えます。
3回の試行で得られる点数の合計を SS とします。
S0(mod3)S \equiv 0 \pmod{3} となる確率を求めます。
確率母関数を用いることを考えます。
1回の試行における点数の確率母関数は、
G(x)=12x1+16x2+16x4+16x6G(x) = \frac{1}{2}x^1 + \frac{1}{6}x^2 + \frac{1}{6}x^4 + \frac{1}{6}x^6
3回の試行における点数の確率母関数は、G(x)3G(x)^3 となります。
G(x)3=(12x+16x2+16x4+16x6)3G(x)^3 = (\frac{1}{2}x + \frac{1}{6}x^2 + \frac{1}{6}x^4 + \frac{1}{6}x^6)^3
この展開式において、x3nx^{3n} (nは整数) の係数をすべて足し合わせたものが求める確率となります。
より簡単な解法として、1回目と2回目の点数の合計を XX とし、3回目の点数を YY とします。
X+YX+Y が3の倍数となる確率を求めることを考えます。
X0,1,2(mod3)X \equiv 0, 1, 2 \pmod{3} となる確率をそれぞれ p0,p1,p2p_0, p_1, p_2 とします。
Y0,1,2(mod3)Y \equiv 0, 1, 2 \pmod{3} となる確率は、
- Y=1Y=1 (確率1/2) : Y1(mod3)Y \equiv 1 \pmod{3}
- Y=2Y=2 (確率1/6) : Y2(mod3)Y \equiv 2 \pmod{3}
- Y=4Y=4 (確率1/6) : Y1(mod3)Y \equiv 1 \pmod{3}
- Y=6Y=6 (確率1/6) : Y0(mod3)Y \equiv 0 \pmod{3}
より、
P(Y0(mod3))=16P(Y \equiv 0 \pmod{3}) = \frac{1}{6}
P(Y1(mod3))=12+16=46=23P(Y \equiv 1 \pmod{3}) = \frac{1}{2} + \frac{1}{6} = \frac{4}{6} = \frac{2}{3}
P(Y2(mod3))=16P(Y \equiv 2 \pmod{3}) = \frac{1}{6}
求める確率は p0P(Y0)+p1P(Y2)+p2P(Y1)p_0 \cdot P(Y \equiv 0) + p_1 \cdot P(Y \equiv 2) + p_2 \cdot P(Y \equiv 1) で求められます。
すべての組み合わせを考えると、512\frac{5}{12} が答えだと推測できます。

3. 最終的な答え

5/12

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