三角形ABCと点Pに対して、ベクトルに関する等式 $5\vec{AP} + 4\vec{BP} + 3\vec{CP} = \vec{0}$ が成り立つとき、以下の問いに答える。 (1) 点Pの位置を説明する。 (2) 三角形PBC、三角形PCA、三角形PABの面積比を求める。

幾何学ベクトル三角形面積比内分点
2025/7/7

1. 問題の内容

三角形ABCと点Pに対して、ベクトルに関する等式 5AP+4BP+3CP=05\vec{AP} + 4\vec{BP} + 3\vec{CP} = \vec{0} が成り立つとき、以下の問いに答える。
(1) 点Pの位置を説明する。
(2) 三角形PBC、三角形PCA、三角形PABの面積比を求める。

2. 解き方の手順

(1) 点Pの位置について
AP\vec{AP} を基準にして、BP\vec{BP}CP\vec{CP}AP\vec{AP} で表す。
BP=APAB\vec{BP} = \vec{AP} - \vec{AB}
CP=APAC\vec{CP} = \vec{AP} - \vec{AC}
与えられた式に代入すると、
5AP+4(APAB)+3(APAC)=05\vec{AP} + 4(\vec{AP} - \vec{AB}) + 3(\vec{AP} - \vec{AC}) = \vec{0}
整理すると、
12AP=4AB+3AC12\vec{AP} = 4\vec{AB} + 3\vec{AC}
AP=4AB+3AC12=4AB+3AC4+3712=712(4AB+3AC7)\vec{AP} = \frac{4\vec{AB} + 3\vec{AC}}{12} = \frac{4\vec{AB} + 3\vec{AC}}{4+3} \cdot \frac{7}{12} = \frac{7}{12}\left(\frac{4\vec{AB} + 3\vec{AC}}{7}\right)
ここで、線分BCを3:4に内分する点をDとすると、
AD=4AB+3AC7\vec{AD} = \frac{4\vec{AB} + 3\vec{AC}}{7}
となるから、AP=712AD\vec{AP} = \frac{7}{12}\vec{AD}となる。
したがって、点Pは線分ADを7:5に内分する点である。
(2) 面積比について
5AP+4BP+3CP=05\vec{AP} + 4\vec{BP} + 3\vec{CP} = \vec{0} より、5AP+4BP+3CP=05\vec{AP} + 4\vec{BP} + 3\vec{CP} = \vec{0}を満たす点Pは三角形ABCの内部にある。
この式を書き換えると、5AP=4BP3CP5\vec{AP} = -4\vec{BP} - 3\vec{CP}。両辺にPA\vec{PA}を足すと、5AP=4PA+3PA5\vec{AP} = 4\vec{PA} + 3\vec{PA}となる。さらに5PA+4PB+3PC=05\vec{PA} + 4\vec{PB} + 3\vec{PC} = \vec{0}
したがって、PBC:PCA:PAB=5:4:3\triangle PBC : \triangle PCA : \triangle PAB = 5:4:3

3. 最終的な答え

(1) 点Pは線分BCを3:4に内分する点をDとすると、線分ADを7:5に内分する点である。
(2) PBC:PCA:PAB=4:3:5\triangle PBC : \triangle PCA : \triangle PAB = 4:3:5

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