球面 $S: x^2 + y^2 + z^2 + 2x + 2y = 0$ について以下の問いに答える。 (1) 球面 $S$ の中心と半径を求める。 (2) 球面 $S$ と直線 $l: x-1 = \frac{y}{2} = \frac{z}{3}$ は2点で交わるか、あるいは1点で接するかを判定する。 (3) 球面 $S$ と平面 $P: x+y+z+1=0$ は交わることを示し、その交円の半径を求める。

幾何学空間図形球面直線平面交点半径二次方程式判別式
2025/7/8

1. 問題の内容

球面 S:x2+y2+z2+2x+2y=0S: x^2 + y^2 + z^2 + 2x + 2y = 0 について以下の問いに答える。
(1) 球面 SS の中心と半径を求める。
(2) 球面 SS と直線 l:x1=y2=z3l: x-1 = \frac{y}{2} = \frac{z}{3} は2点で交わるか、あるいは1点で接するかを判定する。
(3) 球面 SS と平面 P:x+y+z+1=0P: x+y+z+1=0 は交わることを示し、その交円の半径を求める。

2. 解き方の手順

(1) 球面 SS の方程式を平方完成する。
x2+2x+y2+2y+z2=0x^2 + 2x + y^2 + 2y + z^2 = 0
(x2+2x+1)+(y2+2y+1)+z2=1+1(x^2 + 2x + 1) + (y^2 + 2y + 1) + z^2 = 1 + 1
(x+1)2+(y+1)2+z2=2(x+1)^2 + (y+1)^2 + z^2 = 2
よって、中心は (1,1,0)(-1, -1, 0)、半径は 2\sqrt{2} である。
(2) 直線 l:x1=y2=z3l: x-1 = \frac{y}{2} = \frac{z}{3} をパラメータ表示する。x1=y2=z3=tx-1 = \frac{y}{2} = \frac{z}{3} = t とおくと、x=t+1x = t+1, y=2ty = 2t, z=3tz = 3t となる。
これを球面 SS の方程式に代入する。
(t+1)2+(2t)2+(3t)2+2(t+1)+2(2t)=0(t+1)^2 + (2t)^2 + (3t)^2 + 2(t+1) + 2(2t) = 0
t2+2t+1+4t2+9t2+2t+2+4t=0t^2 + 2t + 1 + 4t^2 + 9t^2 + 2t + 2 + 4t = 0
14t2+8t+3=014t^2 + 8t + 3 = 0
この tt に関する二次方程式の判別式 DD を計算する。
D=824143=64168=104<0D = 8^2 - 4 \cdot 14 \cdot 3 = 64 - 168 = -104 < 0
判別式が負であるため、実数解を持たない。よって、直線 ll と球面 SS は交わらない。
(3) 球面 SS の中心 (1,1,0)(-1, -1, 0) と平面 P:x+y+z+1=0P: x+y+z+1=0 との距離 dd を求める。
d=(1)+(1)+0+112+12+12=13=13=33d = \frac{|(-1) + (-1) + 0 + 1|}{\sqrt{1^2 + 1^2 + 1^2}} = \frac{|-1|}{\sqrt{3}} = \frac{1}{\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}}{3}
球面の半径 r=2r = \sqrt{2} である。d=33<2=rd = \frac{\sqrt{3}}{3} < \sqrt{2} = r であるから、球面 SS と平面 PP は交わる。
交円の半径を ρ\rho とすると、r2=d2+ρ2r^2 = d^2 + \rho^2 が成り立つ。
ρ2=r2d2=(2)2(33)2=239=213=53\rho^2 = r^2 - d^2 = (\sqrt{2})^2 - (\frac{\sqrt{3}}{3})^2 = 2 - \frac{3}{9} = 2 - \frac{1}{3} = \frac{5}{3}
ρ=53=153\rho = \sqrt{\frac{5}{3}} = \frac{\sqrt{15}}{3}

3. 最終的な答え

(1) 中心: (1,1,0)(-1, -1, 0), 半径: 2\sqrt{2}
(2) 交わらない
(3) 交円の半径: 153\frac{\sqrt{15}}{3}

「幾何学」の関連問題

問題は2つあります。 (1) 点 A(4, -1, 3) と点 B(2, 1, 1) を通る直線と xy 平面の交点の座標を求めます。 (2) 4点 O(0, 0, 0), A(1, 3, -2), ...

ベクトル空間ベクトル直線平面交点一次従属
2025/7/11

一辺の長さが4の正四面体OABCについて、以下のものを求める問題です。 (1) 三角形ABCの面積 $S_1$ (2) 正四面体OABCの体積 $V_1$ (3) 正四面体OABCの外接球の半径 $R...

正四面体体積表面積外接球内接球面積
2025/7/11

問題(3):正四面体OABCがあり、各面の重心をO', A', B', C'とする。四面体OABCの体積をV、四面体O'A'B'C'の体積をV'とするとき、V/V'の値を求める。 問題(4):5で割る...

正四面体体積比算数整数の性質合同式公約数
2025/7/11

三角形ABCにおいて、辺ABを1:3に内分する点をD、辺ACを2:3に内分する点をEとする。線分CDとBEの交点をFとし、直線AFと辺BCの交点をGとする。このとき、三角形EFGの面積が三角形ABCの...

三角形チェバの定理メネラウスの定理面積比内分
2025/7/11

三角形ABCにおいて、辺ABを1:3に内分する点をD、辺ACを2:3に内分する点をEとする。線分CDとBEの交点をFとし、直線AFと辺BCの交点をGとする。このとき、三角形EFGの面積が三角形ABCの...

三角形面積比チェバの定理メネラウスの定理内分
2025/7/11

円の弦ABとCDが点Pで交わっています。PA = 4, AB = 7, PD = 5のとき、PC = $x$ の値を求めます。

方べきの定理幾何
2025/7/11

平面上に $n$ 本の直線があり、どの2本も平行でなく、どの3本も1点で交わらないとする。このとき、$n$ 本の直線によってできる交点の個数 $a_n$ を求める問題である。 $a_n$ が満たす漸化...

直線交点漸化式一般項数学的帰納法
2025/7/11

四面体ABCDにおいて、$AB=6$, $BC=\sqrt{13}$, $AD=BD=CD=CA=5$が与えられている。 (1) $\angle BAC = \theta$ とするとき、$\cos \...

四面体体積余弦定理正弦定理面積空間図形
2025/7/11

一辺の長さが1の正四面体$OABC$において、辺$OA$を$3:2$に内分する点を$P$とする。辺$OB$上の点$Q$を、$PQ+QC$が最小となるようにとる。このとき、$OQ:QB$と$PQ+QC$...

空間図形正四面体内分対称余弦定理相似
2025/7/11

一辺の長さが1の正四面体OABCにおいて、辺OAを3:2に内分する点をPとする。辺OB上の点QをPQ+QCが最小となるようにとるとき、OQ:QBとPQ+QCの値を求める。

空間図形正四面体内分点最小値ベクトル余弦定理メネラウスの定理
2025/7/11