与えられた二変数関数 $f(x,y) = 2x^2 - 3xy - 20x + 5y^2 + 46y$ の極値を求める。具体的には、偏微分 $f_x(x,y) = 0$ と $f_y(x,y) = 0$ を満たす点 $(x,y) = (\alpha_1, \beta_1), (\alpha_2, \beta_2)$ を求め、それぞれの点におけるヘッセ行列式 $H(x,y)$ の値を計算し、極大値、極小値、または鞍点であるかを判定する。

解析学多変数関数偏微分極値ヘッセ行列
2025/7/8

1. 問題の内容

与えられた二変数関数 f(x,y)=2x23xy20x+5y2+46yf(x,y) = 2x^2 - 3xy - 20x + 5y^2 + 46y の極値を求める。具体的には、偏微分 fx(x,y)=0f_x(x,y) = 0fy(x,y)=0f_y(x,y) = 0 を満たす点 (x,y)=(α1,β1),(α2,β2)(x,y) = (\alpha_1, \beta_1), (\alpha_2, \beta_2) を求め、それぞれの点におけるヘッセ行列式 H(x,y)H(x,y) の値を計算し、極大値、極小値、または鞍点であるかを判定する。

2. 解き方の手順

まず、偏微分を計算します。
fx(x,y)=4x3y20f_x(x,y) = 4x - 3y - 20
fy(x,y)=3x+10y+46f_y(x,y) = -3x + 10y + 46
次に、fx(x,y)=0f_x(x,y) = 0fy(x,y)=0f_y(x,y) = 0 を連立させて解きます。
4x3y20=04x - 3y - 20 = 0
3x+10y+46=0-3x + 10y + 46 = 0
一つ目の式を3倍、二つ目の式を4倍して足し合わせると、31y+124=031y + 124 = 0 となります。これから、y=4y = -4 を得ます。これを最初の式に代入すると、4x3(4)20=04x - 3(-4) - 20 = 0 より、4x+1220=04x + 12 - 20 = 0 なので、4x=84x = 8 となり、x=2x = 2 を得ます。
したがって、一つの解は (α1,β1)=(2,4)(\alpha_1, \beta_1) = (2, -4) です。
次に、再度連立方程式を解く際、エラーがないか確認します。計算ミスがなければ、解は一つしかありません。
次に、二階偏微分を計算します。
fxx(x,y)=4f_{xx}(x,y) = 4
fyy(x,y)=10f_{yy}(x,y) = 10
fxy(x,y)=3f_{xy}(x,y) = -3
fyx(x,y)=3f_{yx}(x,y) = -3
ヘッセ行列式は、
H(x,y)=fxx(x,y)fyy(x,y)(fxy(x,y))2=(4)(10)(3)2=409=31H(x,y) = f_{xx}(x,y) f_{yy}(x,y) - (f_{xy}(x,y))^2 = (4)(10) - (-3)^2 = 40 - 9 = 31
(α1,β1)=(2,4)(\alpha_1, \beta_1) = (2, -4) のとき、
fxx(α1,β1)=fxx(2,4)=4f_{xx}(\alpha_1, \beta_1) = f_{xx}(2, -4) = 4
H(α1,β1)=H(2,4)=31H(\alpha_1, \beta_1) = H(2, -4) = 31
fxx(2,4)=4>0f_{xx}(2, -4) = 4 > 0 かつ H(2,4)=31>0H(2, -4) = 31 > 0 なので、点 (2,4)(2, -4) で極小値を取ります。
α2\alpha_2β2\beta_2を求めるための連立方程式を再度確認すると、エラーが見つかりました。正しくは次のようになります。
4x3y=204x - 3y = 20
3x+10y=46-3x + 10y = -46
一つ目の式を10倍、二つ目の式を3倍して足し合わせると、40x30y9x+30y=20013840x - 30y - 9x + 30y = 200 - 138なので、31x=6231x = 62となり、x=2x = 2を得ます。これを最初の式に代入すると、4(2)3y=204(2) - 3y = 20となり、83y=208 - 3y = 20なので、3y=12-3y = 12となり、y=4y = -4を得ます。
したがって、ただ一つの解は (α1,β1)=(α2,β2)=(2,4)(\alpha_1, \beta_1) = (\alpha_2, \beta_2) = (2, -4) です。

3. 最終的な答え

α1=2\alpha_1 = 2
β1=4\beta_1 = -4
α2=2\alpha_2 = 2
β2=4\beta_2 = -4
fxx(α1,β1)=4f_{xx}(\alpha_1, \beta_1) = 4
H(α1,β1)=31H(\alpha_1, \beta_1) = 31
ヘッセ行列は正定値であるから、極小となる
fxx(α2,β2)=4f_{xx}(\alpha_2, \beta_2) = 4
H(α2,β2)=31H(\alpha_2, \beta_2) = 31
ヘッセ行列は正定値であるから、極小となる

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