問題は以下の2つです。 (1) 数列$\{x_n\}$と数列$\{y_n\}$が有界列ならば、数列$\{x_n + y_n\}$と数列$\{x_ny_n\}$も有界列であることを示せ。 (2) 数列$\{x_n\}$と数列$\{y_n\}$が収束列ならば、数列$\{x_n + y_n\}$と数列$\{x_ny_n\}$も収束列であることを示せ。

解析学数列有界列収束列極限
2025/7/8

1. 問題の内容

問題は以下の2つです。
(1) 数列{xn}\{x_n\}と数列{yn}\{y_n\}が有界列ならば、数列{xn+yn}\{x_n + y_n\}と数列{xnyn}\{x_ny_n\}も有界列であることを示せ。
(2) 数列{xn}\{x_n\}と数列{yn}\{y_n\}が収束列ならば、数列{xn+yn}\{x_n + y_n\}と数列{xnyn}\{x_ny_n\}も収束列であることを示せ。

2. 解き方の手順

(1) 数列{xn}\{x_n\}と数列{yn}\{y_n\}が有界列である場合
数列{xn}\{x_n\}が有界であるため、ある実数M1>0M_1 > 0が存在して、すべてのnnに対してxnM1|x_n| \le M_1が成り立ちます。
同様に、数列{yn}\{y_n\}が有界であるため、ある実数M2>0M_2 > 0が存在して、すべてのnnに対してynM2|y_n| \le M_2が成り立ちます。
数列{xn+yn}\{x_n + y_n\}について、三角不等式より
xn+ynxn+ynM1+M2|x_n + y_n| \le |x_n| + |y_n| \le M_1 + M_2
したがって、数列{xn+yn}\{x_n + y_n\}は有界です。
数列{xnyn}\{x_ny_n\}について、
xnyn=xnynM1M2|x_ny_n| = |x_n||y_n| \le M_1M_2
したがって、数列{xnyn}\{x_ny_n\}は有界です。
(2) 数列{xn}\{x_n\}と数列{yn}\{y_n\}が収束列である場合
数列{xn}\{x_n\}xxに収束するとし、数列{yn}\{y_n\}yyに収束するとします。すなわち、
limnxn=x\lim_{n \to \infty} x_n = x
limnyn=y\lim_{n \to \infty} y_n = y
数列{xn+yn}\{x_n + y_n\}について、収束列の和の性質より
limn(xn+yn)=limnxn+limnyn=x+y\lim_{n \to \infty} (x_n + y_n) = \lim_{n \to \infty} x_n + \lim_{n \to \infty} y_n = x + y
したがって、数列{xn+yn}\{x_n + y_n\}x+yx+yに収束します。
数列{xnyn}\{x_ny_n\}について、収束列の積の性質より
limn(xnyn)=limnxnlimnyn=xy\lim_{n \to \infty} (x_ny_n) = \lim_{n \to \infty} x_n \cdot \lim_{n \to \infty} y_n = xy
したがって、数列{xnyn}\{x_ny_n\}xyxyに収束します。

3. 最終的な答え

(1) 数列{xn}\{x_n\}と数列{yn}\{y_n\}が有界列ならば、数列{xn+yn}\{x_n + y_n\}と数列{xnyn}\{x_ny_n\}も有界列である。
(2) 数列{xn}\{x_n\}と数列{yn}\{y_n\}が収束列ならば、数列{xn+yn}\{x_n + y_n\}と数列{xnyn}\{x_ny_n\}も収束列である。

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